松岡宮のブログ

詩でうた作り

ひきこもりではなく思索業

 

ひきこもりではなく思索業

 

詩作業、でもいい、試作業、でもいい

 

日本という水槽はあまりに狭く息苦しい

 

そこでは生きられぬ個体がTikTokライブの難民キャンプに挨拶

 

お う え ん しています

 

布団のなかから

 

そういえば「あなたには休養が必要なのですね」って、わたしも言っていた、だけど休養なんかじゃない、それは、これは、あれは、休養じゃなかった、休んでるわけではないのだった思索業は、神経のあいだを情報が駆け回るのだった思索業は、漢字カナ交じりの野兎が体の中で走り回るのだった、餌をもとめ、飢えて吐き、生きているだけでなんという激務、思索だけでなんというハードワーク、だけどきょうもやくだったぞ思索業で、社会参加をしないことで、きょうもやくだったぞ思索業で。そうだ、そうだ、あなたはやさしいひと、あなたはやさしいひと、時計の針がTikTok、かぁ、かぁ、今日もカラスがごみをついばむ、朝がきた。

 

 

おしゃべりなカラスといえば、いまさらながら「鬼滅の刃」を全巻読みました。

 

家族愛にウルウルしつつ、家では伊之助の真似しつつ(俺様キャラはいいものだ)、たんじろー、ねずこーと叫びつつ、そんな感性のままに、自分も短い作品たくさん作りました。以下です。

 

戦争体験シリーズ。

満州でも死傷者が出る戦いがあったことを知りました。

陸軍の葬儀の写真はあまり見たことがなかったです。

 

youtube.com

 

戦争体験シリーズ。

満州に咲くケシの花の群れ・・・写真でみると美しくインパクトがあります。

 

youtube.com

 

鳥の埋葬。

閲覧注意というほどではないと思うのですがTikTokでは要注意にされてしまった朗読動画。

鳥さん、内臓が出ているとかそういう感じではなく、コテっとおねんねしている感じです。なんという鳥だろう?

 

youtube.com

 

そう、わたしは詩作業(しさくぎょう)従事者、かな?

 

「作家は作品という扉しか持っていない」と言い続けたおかげか、誕生日に音源を買って下さった方もいらっしゃいました。

ありがとうございました。これからは、作品のなかで、出会うことができますね。

 

よかったら新作「アップアップ後楽園」も聴いてみてください。

東京ドームいっぱいの吐瀉物・・・こんな風景(↓)を描きました。

 

仕事で失敗して、わやわや思って、書いた作品でした・・・。

 

この日本で生きることは本当に大変なことですね。

 

ある場所からの眺めを理解するには、その場所に居続けるしかないのですが、ある場所からの眺めを伝える特権を持っているのがその場所にいない人だったりすると、リアルとは違う眺めが流布されることがあります。

 

そうじゃない

そうじゃない

だけど水槽のなかで叫んでも誰にも届かない

 

ひとは自分以外の誰かにはなれないですけれど・・・わたしはできるだけ一次情報を大切にできればと思います。

 

どうか、あなたの声や作品にも、出会えますように。

 

 

ミシンはともだち。

 

ラブリーな手芸を10年くらいやっています。

素人の下手な手芸品ですが、自分が使うものの多くは自作品になりました。

事務所でも売っています。うまくできたもの(?)はBASEでも売っています。

 

のりものバッグもできました。このバッグは3月31日(日)メロンブックス秋葉原「超」同人祭」にむけ、「車掌レーベル」CD購入者特典のグッズにしたいと思います。車掌さん=乗り物、ということで・・・。

 

しかし美少女いっぱい秋葉原「超」同人祭に、わたしなどが参加していいものかと思いますが・・・がんばります。

 

公式サイトはこちら。

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

 

入場料は700円かな?

t.livepocket.jp

 

うむ、美少女はいいものです。

 

 

それと、わたしのグッズを販売しているBASEから、「15日(金曜日)21時~から6日(土曜日いっぱい)まで」の割引クーポンが出ました。

 

 

ちょっと適用時期が短いなぁと思いますが、気が向いたら以下のSHOPでご利用ください★

 

383.thebase.in

 

 

それでは思索業・詩作業で鬼退治がんばります(←漫画に影響されやすい)。

かぁ。

 

詩「むすこ削り」

精神保健の会で朗読した「むすこ削り」という詩が好評でした。

ああ、詩が、伝わった・・・という感じ、素晴らしいオーディエンスに感謝いたします。

 

 

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むすこ削り


わたしの息子は

あまりにも大きくなりすぎてしまった

息子をサックに入れて運んだら

わたしの腕は折れてしまった

凍る風が窓を叩くけれど

そこには誰もいない

わたしの息子はあまりにも大きくなりすぎて

世界中の誰からも見られてしまう

だから

むすこは削って三日月になれ

むすこは削って粉雪になれ

 


わたしの息子はあまりにも

もろく育ちすぎてしまった

緑がさわぐ春風も

むすこにとっては痛いだけ

夏の汗を乾かすそよ風も

むすこにとっては針のよう

このままでは息子はミミズクやキツツキの群れに

崩されてしまう

だから

むすこは削って三日月になれ

むすこは削って粉雪になれ

むすこは削ってこなごなになれ

 

 

LimitedExpress383

LimitedExpress383

  • アーティスト:松岡宮
  • Candy Recorder
Amazon

 

「むすこ削り」が収録されたこちらのCDも何枚か買っていただき、ありがとうございました。

 

そのとき話題にもでましたが・・・この詩は、息子を削ってこなごなにしたいのではなく、息子の膨大さがしんどい夜もある・・・・そんな幻の風景です・・・。

 

 

また、同じ会で、自分の書いた詩ではいちばん有名かもしれない「謝れ職業人」も少し朗読し・・・自分の罪深さに気づかされたりして・・・

 

 

人はみな誰もおなじくらい尊い存在だ

 

といえるのは

 

安全な場所にいるからである。

 

 

みんながいろんなことを投げかけるから、うけとめるだけなのだけど、うけとめてばかりいるといっぱいいっぱいになって吐いちゃうよね、その会はそんな結論だったかしら・・・違うか・・・

 

受け止めてばかりじゃ、こっちの精神が壊れてしまう・・・だから吐き出すことが必要ね。わたしは作品でしか、言えなくて。

 

嘔吐でいっぱいのゆうえんち、以下の新作に描きました。

miyamatsuoka.bandcamp.com

 

 

こんなへんな詩人ですが精神保健の会のみなさんに受け止めてもらえてあったかい一夜でした。

心から感謝申し上げます。

 

 

 

4度目の串間の旅 その2(スマートホテル)

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。

わたしは、ずっとそこに住んでいた叔父(独身)の身元引受人であったが、叔父が亡くなって家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた・・・。

いよいよ不動産屋さんと逢う約束をした4度目の串間の旅は・・・いかに!?

 

これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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4度目の串間の旅。時期は、2月上旬であった。

今回は宮崎空港から日南線で移動する予定だったので、宮崎市や青島などに宿泊することも考えた。

 

名前だけはよく聞く青島。

きっと青い海が美しい場所なのだろうな・・・。

 

多少、奮発しても、ビーチリゾートに泊まってみたい・・・一人旅だが・・・そんなことを考え、楽天トラベルなどを調べてみた。

しかし、なぜか、どの宿も埋まっている。

 

青島だけでなく、宮崎市の主だったホテルも、満室の表示が続く・・・。

 

ふと、2月上旬はプロ野球キャンプが宮崎に来る時期であることを思い出した。日南あたりまで宿は埋まっているようにみえ、やはり串間に宿を求めるしかないことがわかった。

 

串間の宿を探そう。

 

 

いままでは、串間で唯一の宿のようにみえた「ホテル中村」に宿泊していた。

 

travel.rakuten.co.jp

 

実質、ここしかないのではないか・・・と思っていたが、2023年夏に行ったとき、「串間スマートホテル」という新しい「無人管理のコンテナホテル」が誕生したことを知った。

 

travel.rakuten.co.jp

 

環境に優しく災害に強いコンテナホテルは、まさに令和らしいスタイルのホテル。以下の記事によれば解体業者がその廃材などを利用してエネルギーを生み出しているとのこと。

 

yaccha.co.jp

 

そう・・・解体業者。

ぬおおおおお、解体業者。

これは書いてもいいと思うのだが、この解体業者こそ、わたしが相続した家の解体を昨年夏にお願いした業者なのだ。灼熱の夏、松岡の家を解体したときの廃材が、このホテルの温水などに活かされているのかもしれない・・・

 

そんなことを思ったわけでもないが、最新の技術を導入した無人ホテルというものに関心が出て、こちらに2泊することにした。

楽天トラベルで予約。

「シングル 清掃不要 素泊まり連泊プラン」、2泊で9600円。お安い。

 

 

前の記事に書いた通り、フライトは午後であった。

ラウンジを出てお弁当をいただき、歯を磨いていたところ、「機内へのご案内」のアナウンスが流れた。機内への案内はたいがい、「ファーストクラスの方」、「お子様連れの方」が最初に呼ばれる。しかし、閉所恐怖でなるべく機内にいたくない自分にとっては、最後に呼ばれるほうが「サービスが良い」。最後までトイレにこもり、航空券を取り出す。覚悟を決めて機器にバーコードをあて、機内に入る。

 

飛行機はすいており、3人掛けの席にはわたしだけであった。前の座席の下に荷物を蹴り入れる。フライト時間は1時間39分を予定している、雲が出ている影響で揺れるかもしれないが安全に影響はないというアナウンスが入った。

そして、ゴーッという轟音を立てながら、離陸。

わたしを乗せたソラシドエアSNA061便が曇り空をぬって雲を突き刺し天に昇ろうとしている。閉所恐怖とは予感の恐怖であるが、この日はそれほどパニック発作を引き起こさなかった。やはり午後だと気分的には良いのかもしれない。あるいは、ラウンジによるテンション増大効果もあったのか?

 

タブレットを取り出し、音楽を聴く。最近は洋楽縛りである、

 

 

上空でシートベルトサインが消灯した。グレイのワンピースに、テーマカラーであるピスタチオグリーンのスカーフを巻いた女性従業員がドリンクを配ってくれたので、コーヒーを頼んだ。とても美味しく、精神が和らいでゆく。

 

雲の上はいつも晴天である。まるで幼い頃に物語で観たような天国の具現化。便箋の片隅に描かれた天使のイラスト。ふわふわの雲の世界に精神が泳いでいたとき、雲を突き抜けている「みね」を見つけた。

 

 

 

・・・もしかして、富士山?

 

あわてて座席の前ポケットに入っていたソラシドエアの冊子「ソラタネ」で航路を確かめると、確かにこれは富士山のようだ。

 

色澄みわたる雲の荒野にひとつだけ頂が顔を出す、長身の謙虚さで。

 

沸き立つ気持ちで富士の頂を通り過ぎ、やや時間がたったとき、男性の声で「左手に浜名湖が見えます」というアナウンスが入った・・・

 

その時、わたしは思った・・・

 

富士山の案内はしないのに浜名湖の案内はするのか・・・?

 

浜名湖はそれほどまでに偉大なのであろう。静岡県は奥が深い。

 

 

機内にはUSB充電口があった。最近はもう、出先で充電できる場が増え、重たいバッテリーを持ち歩かなくても良いのかもしれない。また機内WiFiで楽しめるエンターテインメントプログラムが放映されているとのこと。今回はフライト時間も短かったのでトライしなかったが、道理で最近は「機内ではスマホの電源を切れ」とは言われないんだな・・・と納得した。

 

www.solaseedair.jp

 


小さな機体が紀伊半島や四国の南をかすめ、目的地・宮崎空港に近づく。高度を下げれば雲間に入り、機体ごと揺れる。窓の外に海辺の町が見えてきた。羽田周辺とは違う色の風景、背の低い建物たちが銀紙に包まれたように光る。

ゴウンと腰に重い衝撃を受けたあと、宮崎ブーゲンビリア空港に着陸したとアナウンスが入った。

 

そのときわたしはふっと思った。

 

「宮崎が好きだ」。

 

ああ、宮崎が好きだ。

 

「松岡宮」という何の意味もなくつけたペンネームさえ、宮崎の宮だったように思われた。

 

「やしのみポケモン」の「ナッシー」が出迎えてくれた。

 

 

この硬質なイケオジは誰?

 

この時期の宮崎はプロ野球以外にもスポーツのキャンプが押し寄せているようであり、活気が感じられた。

 

 

空港に咲くブーゲンビリアの花。

熱海が北限だそうで、あまり多摩川河川敷などでは見かけない花である。

 

 

さて、いよいよ「宮崎空港」から「串間」まで、日南線の鉄道の旅である。

 

路線図は以下の黄色い線・・・と言いたいところだが、串間が遠すぎて画像に収まり切れない。黄色い線の左端「南郷」よりさらに左に数駅いったところに串間はある。

 

 

宮崎空港駅でしばらく待つ。曇り空のもと、グレイの大柄な列車が停まっている。

 

 

JR九州787系。甲冑のような面差し。

JR九州の制服については、背中に燕が居るのが新鮮だった。かしこまった制服というイメージだが、下半身だけを見るとスラックスの中央を走る一本の線がジャージのようにも見えた。

 

 

空港で列車に乗り込みひと駅、すぐに「田吉」駅に到着すると、向かいのホームには日南線「油津」ゆきが待ち構えていた・・・・乗り遅れたら大変!短い編成の白い車体にカートを引きずり込む。「山側」と書かれたロングシートに座り、ほっと一息つく。

 

車内は意外に混んでおり、普段着の若者が多かった。コートを着ている人はわたしだけなのではないか、いかにも旅人という服装が気恥ずかしい。中学生くらいの女子が2名、サンリオ紙袋を大事そうに持っていた。

 

まだまだ串間まで長い道のりであるが、ともかく日南線に乗ると、ほっとする。ガッコン、ガッコン。古めかしい車体はよく揺れた。日南線ではWiMaxがつながらず、いよいよ東京から離れてしまった感慨のまま、うたたね・・・

青島、飫肥(オビ)、次は日南・・・うろ覚えの振動のなか、乗客がだんだん減っていった。

 

 

白い列車は夜に向かい、19時24分、終点「油津」に到着した。ひとまず降りて、しばらく待つのかと思いきや、すぐに「志布志」ゆきの日南線に乗り換えることが出来た。事前にYahoo路線検索で調べたときには出てこなかった乗り継ぎだ。

 

目的地「串間」に向かう「志布志」ゆきの列車は19時27分に駅を滑り出す。

 

小柄な運転士が夜の世界に溶けてゆく。

茂みを駆け抜けるとき枝はバキバキと日南線の窓を叩いてゆく。乗客はまばら、日南線がだんだん深い海に潜ってゆく。

 

そして20時17分に「串間」駅に到着した。

 

最近、とても綺麗になった駅舎。

しんと静かな駅前に、ローソンの青い灯りがともる。

 

駅からホテルまでは徒歩5分とある。

地図によれば、駅を出てすぐ前を走る国道を右に数百メートル、それから右折。スマートホテルまでの道は単純であり、迷いようもないはずだった。

 

しかし、道路が真っ暗だとは思わなかった・・・。

 

 

誰もいない国道を、カートを引きずり、テクテク歩く。一等地のはずなのに、廃墟のような建物もあった。

 

ふっと、「恐怖」が訪れた。なぜわたしの身はいま九州の宮崎にいるのか。人間ひとりの身体からすれば大地は大きなものであり、この闇のなか、オロチに喰われれば行方不明だ。警戒心がつのる。時々行き交う車のライトが濡れない噴水のように我が身に届く。目撃者が多いことが、身を助ける場合があるかもしれない・・・などと考える。

 

田舎の道に目印は乏しい。どこで右に曲がるのだろう?と思っていたところ、「串間スマートホテルはこちら」という右折の目印となる看板があった。助かった。

 

重たいカートをゴロゴロ引きずり、すぐに現れた踏切を渡る。開きっぱなしの踏切を、透明な銀河鉄道が駆け抜ける。

 

 

やっとコンテナホテルらしきものがみえてきた。

 

 

なんとか到着できて、ほっとした。無人のスマートホテルであるので、スタッフは誰もいない。入り口で、事前にいただいていたメールをもとにチェックインの手続きをする。この手続きは若くない自分にも簡単にでき、無事にチェックインが完了した。

出てきたレシートに印字された数字が、ホテル内に入るためのパスコードである。

パスコードを入力すると、自動ドアが開いた。

 

このレシートは大事であるのでお財布に入れつつ、数列を覚えようと試み、翌日には記憶で出入りできるようになった。

 

新しいホテルだけあって、部屋は普通のビジネスホテルのようである。ただ、シングルで頼んだのに、ベッドはツインで、枕が2個・・・部屋を間違えたのか?

・・・ツインで頼んでしまったのだろうか?

 

心配になったが「大は小を兼ねる」ということで、快適に過ごした。

 

 

周囲にコンビニも飲食店もなかったので、駅のローソンでも良かったが、なんでも売ってるニシムタまで足を延ばし、食料品などを買い込んだ。

 

旅先で不足しがちなサラダ、忘れぬようにマヨネーズ&ドレッシング。それに加え、髪の毛がボサついているのが気になり、ヘアオイルも買ってみた。

 

 

これらの食料は、翌々日の帰りの朝食までにおおむね食べきり、丁度よかった。

 

この部屋に2泊したが、「清掃不要」の札を出しておくと室内に人が入らない点がとてもよく、気に入った。これから串間に行くときには、ぜひこのホテルを使おうと思う。

 

また、これから串間に旅に出る人に伝えたいこと、それは、「なんでも売っており、遅くまでやっているニシムタが便利」ということである。不便そうな土地には、逆説的な利便性がある。選択肢の少なさが、良い結果をもたらすこともある。

 

買ってきたお惣菜をしっかりいただき、満腹のまま、ベッドにもぐりこむ。

 

いよいよ明日の朝、不動産屋さんに行って話し合うのだ・・・しっかり頭を働かせないと・・・。

 

・・・緊張していたのか、あまり眠れない夜を過ごした。

 

今日ここまでの間に、叔父や父のことをあまり考えない自分に気づき、自分は薄情なのかと思ったりした。そして目を閉じて過去のことや死者のことを思うと、それらは里山の闇のなかにいくらでも膨らみはじめる。お父さんにじゃれつく末っ子の自分がいる。竹林に入り込み手を切って怒られる自分がいる。だが時間は一方向に流れてゆき、誰もが潮の流れに乗せられて、気づけば必ず「ここ」にいる・・・死者は「ここ」から取り残され・・・ああ、叔父さんも「ここ」からいなくなってしまいました・・・。

 

だけど飛行機の窓から見えた風景のように、雲の彼方には光が生まれる地点があり、また新たな命が「ここ」に生まれる。

 

・・・あの「光」が、「ここ」までうまくやってこられますように・・・

 

自分の死について考えてしまうあやふやな地の上に立つとき、過去ではなく、まだ見ぬ未来を想像し、それに沿ってものごとを進めてゆく選択肢があることに気づく。串間の闇の深さがもたらす光の有難み。一番列車はまだ来ない。

ホテルはとても静かだった。

 

 

(その3に続く)

 

 

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◆松岡宮からのお知らせ

 

 

♡たびぽえ7号 出ました

 

 

こちらの「たびぽえ7号」に、

串間の都井岬の馬を描いた詩と写真を掲載していただいたのですが・・・・

 

 

なんと、もうお一方、都井岬の馬の詩を書いている方がいらっしゃいました。

 

でも、ちょっとお下品なわたしの詩とは違い、美しい言葉選びが光る詩でした。

串間の詩が2本載るなんて、すごい偶然なのか、都井岬が詩情をくすぐるのか・・・。

ほかのページも、国内外問わず、あまり知られていない場所に関する文が多いと感じました。

あまり目立たない地方都市も応援したいというこの雑誌、おすすめです。

 

 

 

もうすぐ誕生日なので、「誕生日に何か欲しいものはありますか?」と聴かれることがあります・・・

「作品を聴いてくれること」一択です♡

お金かけなくてもよいので、感想でもいただければ、活動の励みになります。

 

おすすめはBandCamp。フル視聴できます。いちおしは「アップアップ後楽園」。

 

miyamatsuoka.bandcamp.com

 

余裕があれば事務所のショップで何か買っていただくのもうれしいです。

 

383.thebase.in

 

 

ここだけの話・・・このショップに超・不器用な自分によるハンドメイドの「着物スリッパ」売っていますが、事務所には試作品が少しだけあり・・・事務所にお越しいただければ差し上げます★

スリッパの底は厚手の帯で出来ており、地震などで床に破片が散らばったときに、ある程度、安全なのではないかと思います・・・???

 

 

そして、久々の販売イベント。

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 

「車掌レーベル」としてブースを出して、CDを販売しますが、

ハンドメイドの車掌さん帽子も販売します!

 

頭囲61cmくらい、男性でもOKかと・・・あまり品質に自信がなく、通販には出していませんが・・・現地で手に取って、売れたらいいな~と思います。

 

 

 

超・不器用なわたしがミシンをはじめて10年・・・ちょっとは上達できたかな。

わたしの事務所、すっかりものづくり事務所ですね。東京にお越しのさいには、遊びに来てください。

 

 

4度目の串間の旅 その1(あこがれのラウンジ)

はてなブログ今週のお題が「大移動」とのことで、今月、宮崎県串間市に行った記録を書こうと思う。

 

串間市は、宮崎県の南に位置し、鹿児島県との県境にある市である。

 

kotobank.jp

 

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串間シリーズのあらすじ

 

宮崎県串間市は父の故郷。

わたしは、ずっとそこに住んでいた叔父(独身)の身元引受人であったが、叔父が亡くなって家の片づけをしているうちに、気づくとその土地+壊れかけの建物の相続人になっていた・・・。

いよいよ不動産屋さんと逢う約束をした4度目の串間の旅は・・・いかに!?

 

これまでの記事はこちらに。

ekiin.hatenablog.com

 

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4回目の串間の旅。

 

いままで同様、事前に格安航空券サイトで航空機のチケットを購入した。

 

ただ、鹿児島空港よりも宮崎空港を使うほうが安い日があったので「たまには宮崎空港から行こうか」と思い、羽田ー宮崎空港の往復チケットを購入した。

 

たまたま、東京に雪が降った日の翌日のフライト。

わたしの乗る便は定刻通りで、運の良い旅となった。

 

東京は雪景色の朝。

 

今回の旅は、今までとは違う点がいくつかある。

 

まず、わたしが、「ゴールドカード保持者になった!」ということが挙げられる。

 

ドケチなわたしが、年会費11000円くらいするau PAY ゴールドカード会員になったのは、au SHOPで「あなたの状況ならポイントが溜まりやすいですのでお勧めします」と言われたからであり・・・つまりはただの「ポイ活」である。

 

確かにわたしは異様にauを使っている、が・・・今のところ、たまったPontaは年会費を少し上回るくらいかと・・・。

 

www.kddi-fs.com

 

せっかくゴールドカードを持ったのだから、何かメリットはないのかと調べていたところ、「空港ラウンジが利用できる」とあった。

 

www.kddi-fs.com

 

・・・「空港ラウンジ」って何だろう?

 

・・・らうんじ、オレンジ🍊、今なん時⌚?

 

・・・恥ずかしながら、今まで意識したことがなかった。

 

らうんじ。

その実態がよくわからないが、なんとなく蘭の花がたくさん飾ってあって、セレブだけが入れるゴージャスな会員制クラブみたいなものかな・・・接待されたりして・・・?などと想像し、「よし、いままで使ったことのない空港ラウンジを絶対使うぞ!」と心に決めた。

 

また、行きの飛行機の時間がそれほど早くない点も、今までの旅と違う点である。

時間に余裕があるのは本当に良いことで、ゆっくり起床し、近所の雪景色を撮影する余裕があった。

それから持ってゆく荷物を再検討する時間もあった。今までの旅ではたくさん持って行ったものを、いやいやそんなにいらんかも・・・と戻すものもあった。例えば、内側に着るインナーや靴下、モバイルバッテリー、ヘアオイル。それぞれ1つあれば良いのだと気づいた。

 

そして、例によってお弁当を作る。

 


お弁当の彩りにも時間的ゆとりが感じられる(個人の感想です)。

 

 

そして服装。

今回は「不動産屋さんに逢うのだから・・・」と、なぜか気合を入れたスーツっぽい服を選んだ。

 

 

油断大敵、仕事モードを緩めるな・・・

 

そんな気持ちで、今までの旅よりもいくぶんエネルギッシュな方向に気分を高めつつ、雪の残る地面をまばゆく見つめながら、かなり早めに蒲田へと向かった・・・

 

そう、「ラウンジ」に、行くのだから。

 

 

かなり時間のゆとりを持ってJR蒲田駅に到着したところ、パラパラと小雨が降っている。

 

JR蒲田駅から羽田空港までリムジンバスで行くことも考えたが、蒲田駅の商店街を歩けば屋根もあるし雨に濡れないと考え、ゴルンゴルンとカートを引きずりながら京急蒲田へと向かった。

京急の「あすと商店街」は様変わりしており、ずいぶん新しい店ができていた。

 

京急広軌の紳士。いつ見てもかっこいい。

 

このホームに来れば、もはや空港、フライトの始まりだ・・・気分が高まる。

 

到着した空港行きの列車は混んでいたが、大鳥居駅で座ることができたので、改めて航空券を確認する。

ソラシドエア。間違いない。

 

終点で降り、間違えないよう今回はSNA(ソラシドエア)だとつぶやきながら第2ターミナルへ向かう。

 

 

空港で早速搭乗手続きを済ませ、航空券を大事に握りつつ、手物を自動で預けた。

自動荷物預け機にスーツケースを入れると、ガチャンと扉が閉まる・・・そう、今どきは自動で預けるので、大丈夫かな、自分の荷物の中にまずいものはなかったかな・・・と心配になりつつ、機械から吐き出される預かり証を受け取った。

 

航空券や預かり証を保管するのに、適当に自作したスマホケースが役に立った。

 

さあ、いよいよ、ラウンジだ。

 

チケットを手に持ちながら、立っているスタッフに

「ら、らうんじってどこですか?」

とたずねたところ、

「中ですか?外ですか?」

と聞かれた・・・

 

ん、外


・・・保安検査前にも行けるのか、らうんじは・・・・?

 

どうやらゴールドカードで使えるのは「カードラウンジ」と呼ばれるラウンジのようであるが、出発ロビーにあるカードラウンジもいくつかあり、最も近いのは「POWER LOUNGE CENTRAL」というところらしい。

 

今いるフロアからひとつ上がった3階にあるとのこと。

今まで行ったことがないフロアであり、ずいぶん片隅にあるのだなと思いつつ向かうと、いかにも入りにくそうな入り口がみえた。

 

 

ら、らうんじは・・・あ、あそこか・・・。

 

照準を定めつつ25メートルほど手前からゴールドカードと搭乗券を用意し、無事に中に入ることが出来た。

 

いよいよエンターした人生初のラウンジは・・・中に人がぎっしりいるのに驚いた。

 

軽いピアノ音楽が流れており、ほとんど人の声はしない。

子供の声がしないこともないが、静けさを守れる人のための空間という印象であり、うかつな動作をしてはならないと感じた。ただ、咳をする人は多かった。

 

灯りを落とした上品な空間のなか、ゆったりと空間を確保する大きな椅子で区切られた各席には電源やUSBが設置されており、多くの人はパソコンに向かっている。

 

混んでおり空席のほうが少ないくらいだったが、2階の空間を見下ろす席を一つ確保でき、荷物を置いてコーヒーを取りに行った。

 

しかし、飲むのは、ちょびちょび。

トイレが近いので、乗り物に乗る前はあまりぐいぐい飲めないのである。

 

いまさっき、自分がいたフロアを見下ろすと、少しだけ空の旅のツウにでもなった気分。

 

そして気づく。

 

ラウンジはオフィスだったんだ。

 

空港は都市間移動のための「つなぎ目」という役割をこえて、移動する人が働く場になっていたのだ。リモートオフィスのようなラウンジに身を置きながら、たまたまスーツみたいな服装をしていて本当に良かったと思った。パソコンを荷物に預けたあとだったのは惜しかった。しかたなく空港Wi-fiをつなぎながら、タブレットでなんとなくアンデルセン「即興詩人」(安野光雅訳)を読んだ。主人公アントニオの親友ベルナルドが教会の学校を飛び出し近衛兵になり、「僕は男になったんだ」と主人公にいう。ローマの少年の物語がこの胸によみがえり、旅する気持ちがよりいっそう搔き立てられた。

 

 

 

そして、保安検査が終わり、いわゆる「中」、出発ゲートエリアに入ってからも、カードラウンジに行ってみた。ここは「POWER LOUNGE NORTH」という名前のラウンジで、やはり入りにくそうな入り口がみえる。

相変わらず10メートル手前からカードと航空券を準備しつつ、中に入れてもらうとそこは(先ほどのラウンジとは違い)窓から滑走路が見えて光が差し込む、明るい場所であった。

 

・・・・おお、飛行機が近い!

 

思わず友人にメッセしてしまった。

 


清潔感あふれるラウンジでは、長い髪をお団子に結んだスタッフが、シュッシュッと液を吹きかけ、机を拭いてゆく。あなたはここに居てはいけない人だと、あるいはあなたはラウンジ慣れしていませんねと思われているのではないかとひやひやした。

 

ここは先ほどのラウンジほど混んでいないので、ゆったりと荷物を広げ、ふたたびタブレットで読書の続きを行った。

アンデルセン「即興詩人」の主人公アントニオがユダヤ居留地区の女の子に出会う・・・恋の予感・・・

 

ふと目を上げると、通路の向かい側の席に、父に似た男性をみつけた。

 

アーガイル模様のセーターを着ているその知的なおじいさんは紙コップを持って椅子にかけたが、やがて、読みかけの本を机に伏せ少し傾く。居眠りをしていたのだ。そんな姿勢も亡き父を思い出させ、これから(もう誰も残っていない)父の実家に向かうのだということを改めて思い出した。

 

ラウンジの窓から、曇り空と航空機の群れがみえる。ラウンジはいいところだ。

 

しかし・・・お弁当を食べたくなってきた。

 

そう、わたしが今朝、詰め込んだ、あの、お弁当。

だが、ラウンジは食べ物の持ち込みができない・・・

 

うーむ、お弁当食べたいな・・・

 

・・・そのような理由で、せっかく入った素敵なラウンジであったが、早々と外に出ることにした。

 

そして出発ゲートのそばの椅子に腰かけながら弁当をたいらげた。

 

ラウンジと違い、ここはにぎやかだ。あと7分で長崎に出発するみつ子さんがしきりに呼ばれている。子供が騒いで叱責される。外国語の大声。行き交う人々。弁当のにおい。

 

ああ、わたしはこういう雰囲気が好きだ。何ならコーヒーも持ち歩いているし、充電だってラウンジ以外にできる場所もある。わたしは何も、ラウンジを必要としていなかったのだ。

・・・結局、手作りのお弁当を持参するような乗客はラウンジむきではないのだ・・・

 

それが結論である。

 

 

それからの宮崎へのフライトや旅の中身についてはまた別の記事に書く。

 

 

帰りの宮崎”ブーゲンビリア”空港にもラウンジがあるらしいので、帰りに寄ってみた。

その場も「ラウンジひなた」。

宮崎らしく、南国風の植物が出迎えてくれた。

 

 

ここもやはり、働く人のための場という印象であり、各机に充電・USBが備えつけられており、携帯電話で話すスペースもあった。

 

また、ラウンジのトイレがありがたかった。

 

 

雑誌があったのもうれしかった。さっそく日経WOMANを読む。成功した女性の忙しい物語をふんだんに読むが、自分がダメな人間すぎて参考にならない。とても面白かった。

 

そして相変わらずタブレットで「即興詩人」を読みながら、フリードリンクをありがたくいただいた。即興詩人の主人公アントニオには体の不自由な叔父がおり、あまりいい書かれ方をしていないが、その叔父は物語に現実的な深みを与えていた。

 

詩人のわたしは松岡の叔父の死後を片付ける旅の途中ですよ。

 

安心してください、叔父さん。しっかりやりますから。

 

 

今週のお題「大移動」ラウンジ編のまとめ。

 

この旅で、3つのカードラウンジを堪能した。その印象をまとめると、ラウンジは大移動のさなかに仕事ができる貴重な場であった。飛行機の時間よりも早めに空港に行けば、そのメリットを享受できそうだ。ラウンジを活かすためには、手作り弁当や水筒はいらず、パソコンがあるとよさそうだった。

 

よし、次回のフライトでも、活用しよう。

 

暖かい宮崎空港「ひなた」ラウンジから、まだ寒い羽田空港まで。時間にゆとりを持ちながら、行きよりやや混雑したソラシドエアに乗り込んだ。

 

(つづく)

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

◆松岡宮からのお知らせ

 

 

◆CD「Limited Express 383」好評発売中です。

 

 

プロの音で作ってもらった唯一無二のポエトリーワールド、聴いてネ💛

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  • アーティスト:松岡宮
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わたしの詩と写真(しかも今回の記事にも関連する、串間市都井岬の馬の詩と写真☆彡)が掲載された「たびぽえ7号」好評発売中です。

 

 

 

2月23日(金祝)うちの事務所でミシン開放日(500円)

てぶらでミシンできます。

 

 

 

3月1日(金)夕方 精神保健の会@横浜桜木町(500円)講師・ポエトリーライブ

 

日本評論社「まちにとけこむ公認心理師」&「東京フリマ日記」の話をします。

 

383.thebase.in

 

障害があってもつらいけど、障害がなくても生きづらいよね!助けがいるよね!

そんな話になりそうです。

 

 

●3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 

初参加。「車掌レーベル」ブース出します。

 

 

●5月19日(日)デザインフェスタ ライブ&販売

 

 

今年もたくさん作品を書きます。

 

作品でお会いしましょう~。

 

 

 

めざせTOEIC750点/「たびぽえ7号」発売

今夜は鴨南蛮じゃ。

 

自転車で大田区内をあちこち走っています。

 

 

ところで昨年は英会話学習を開始した1年で、こちらの記事にTOEIC得点も書いてありますが・・・

ekiin.hatenablog.com

 

また来月、TOEIC受けます。

そこで申込者にサービスされる「TOEIC模試」リスニングやってみたところ・・・・

 

・・・上達がない!

・・・このままではだめだ・・・

 

と思って、ギアを入れているところです。

 

リスニングもダメなのですが、読むのだって早くは読めない・・・日本語を読むように、頭に入ればいいのにね・・・。

 

あと1か月弱、がんばろうと思います。

目標750点・・・できるかな。

 

 

いつも作品を聴いてくださる皆様、ありがとうございます。

 

3月31日(日)メロンブックスさん主催の「第3回秋葉原『超』同人祭+」参加します。わたしのレーベル「車掌レーベル」がCDを販売します。

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

だけど、いつもちっとも売れなくて悲しいので・・・お客さんがパッとみて面白いと思っていただけるように、今回、車掌帽みたいなグッズを手作りして販売したいと思います。

 

試作版。

 

舞台衣装にもよさそう。

 

わたしは、超・不器用なのですが、ミシン開始して10年・・・やっと好きなものを作れるようになってきたかな・・・?

 

シューズも作りました。愛用。

 

愉快な手芸、好きなんです・・・。以下なども。

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多くの方に作品の世界が届けられますことを祈ります☆彡

 

なお松岡の2月23日(金祝)は事務所のミシン開放日です。13時ー19時の間、ミシンを使えるように開放します。カットできないロックミシンもあります。参加費500円です。お裁縫好きな方など、どうぞ。

 

 

 

本日、たびぽえ第7号が発売されました。

 

 

わたしの詩&写真を掲載していただいているようで、ありがたいな~。

後で読んでみようと思います。

フルカラーの楽しい文芸本で、学びもあるムック。

第1号にもわたしの詩を掲載していただいたものでした。

 

 

わたしの次回ライブは5月19日(日)デザインフェスタです。

 

若くない無名の女性SSWがソロで舞台に立つのは立派だなあと我ながら思います・・・しかも、白髪☆彡

わたしはいつもひとりぼっちで車掌ソングをうたいます。

ぜひ、お会いしましょう。

 

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ 参加します

旅先からこんにちは、松岡です。

 

この写真だけでどこにいるか、わかる人もいるのでしょうね。

 

旅は楽しいけれど、じぶんの限界を知らされます・・・(酔いやすい)。

 

また旅行記、書きますね。

 

 

さて

3月31日(日)メロンブックスさん主催の「第3回秋葉原『超』同人祭+」

 

https://www.melonbooks.co.jp/special/b/0/fair_dojin/202312_akihabaradojinfes/

 

わたしのレーベル「車掌レーベル」

 

参加します・・・ブース出します!

って・・・

ほんとに!?いいのか!?

 

 

メロンブックスさんは熱心に営業メールくださって・・・

なんかうっかりCDを委託販売させていただいて・・・(↓)

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1859970

 

その流れで参加することになったのですが、どう考えてもわたしが参加するような感じでもないですが・・・わたしは意外に巨乳だからいいのでしょうか?・・・って、な、なにをいっているのだ・・・

 

決まったからには、このイベントらしく、楽しくやりたいですね。

 

「車掌レーベル」だから、鉄道っぽいグッズを販売しますね。

 

あまり持ち出さない以下のCDシングルも、持っていきます。

 

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あとは・・・なんか鉄道っぽい手芸品を作りたいなと思っています☆彡

 

無料で配れる鉄道っぽいものも、いいかも・・・。

 

CDをリリースしているアーティストはみな、CDが売れると、うれしいのです。

CDが売れないと、かなしいのです😿

 

「東京フリマ日記」でも書いた、坊主だった苦い思い出の秋葉原・・・今度は楽しい思い出で終わりたいな・・・。

 

 

 

そんなわけで今後の予定です。

 

2月23日(金祝)うちの事務所でミシン開放日(有料)繕います~。

 

3月1日(金)夕方 精神保健の会@横浜(有料)講師

 

3月31日(日)第3回秋葉原『超』同人祭+ ブース

 

5月19日(日)デザインフェスタ ライブ&販売

 

 

そのほかのお知らせです。

 

新規音源たくさん作りました。

 

「駅で人気の2つの穴」

www.youtube.com

 

アシナガバチの羽を塗る」youtube.com

 

それと、話題の桐島氏、もちろん、わたしも唄っておりました。(「弱者絨毯新宿駅」)

 

youtu.be

 

やっぱり自分は都会の駅を歌い続けてきたんだなぁと感じます。

 

春からまた新宿通勤です。

駅員さん、よろしくね!

 

 

通販サイト、リニューアルしました。へんなバレッタに「いいね」が結構ついて、うれしいです。

383.thebase.in

 

少しだけ時間も出来てきたので、唄作りのほか、へんなバレッタとか手作りも再開させたいと思います。

 

手作り好きな方、仲間になりましょう。

 

 

最近書いた詩です

 

否、正規雇用

 

 

正規雇用
時給いくら、日給いくらの
正規雇用
乙かれ、乙欄〇
正規雇用
壊れた椅子の脚を支えて何年
正規雇用
支払調書で凧揚げ、向い風
正規雇用
メンバーではない、知ってた
正規雇用
喉が渇いた、カラカラだ
ヒヒ正規雇用
ヒヒ正社員
サルのほうが待遇が上だとは

 

 

70歳のきみが読んでおくべき本

 

「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
いま、作っている
レポート用紙にたて線引いて
万年筆で 
大きな文字で
書き損じたら二重線で訂正しながら
「70歳のきみが読んでおくべき本のリスト」を
懸命に、作っている


「著者が死んでから100年以上経過した人の本しか読まないんだ、僕は」
きみは
そう言うのだが

 

お骨の味噌汁

 

お骨はゆうパックで送れるんだって
へぇ
そんなわけで叔父の骨を預かって
春と夏が過ぎた からんと
最近は近所に犬を見なくなった
骨を差し上げるあてもなし
わたしが咥えてしまおうかしら
叔父の骨 わおんと
「高齢者のひとり暮らしが増えていますよね
ここ、テストに出ますよ。」
叔父さんなんで独身だったんだろうね
おなかがすいたら骨で出汁とって
こたつを出したら味噌汁こぼした
どんどん仕事仲間が亡くなってゆくね
秋と冬がやってくる ころんと
まだお骨はわたしの机にある
ごめん叔父さん
もう少し待ってね
いい出汁が取れそうだから

 

 

アップアップ後楽園

 

今日もこらこら怒られて 
後楽園で乗り換える
地下深い南北線から丸ノ内線
ダメ山さんはカイトにされて 
天高く干されてる
ダメ川さんは海賊船で
スイングされている
エスカレーター エスカレーター 
片側あいてる長い行列
エスカレーター エスカレーター 
空気を飲み込んで
今日も踏まれた悲しみが 
ジェットコースター上昇する
天国に近い赤い路線 丸ノ内線  
ま ま ま ま 丸ノ内線
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
ダメな奴らを束にして 
スカイフラワー パラシュート 
ふわーっと 
こらけ 
こらけ

赤っ恥の通路をぬけて 
後楽園で乗り換える
地下深い南北線から丸ノ内線   
東京ドームいっぱいの吐瀉物 
風船は破裂した
「弱くてすみません」
それがダイイングメッセージ
エスカレーター エスカレーター 
片側あいてる長い行列
エスカレーター エスカレーター 
空気を飲みこんで
今日も踏まれた悲しみが 
ジェットコースター上昇する
天国に近い赤い路線 丸ノ内線  
ま ま ま ま 丸ノ内線
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
なんとかPayで買った羽  
スカイフラワー パラシュート
ふわーっと・・・
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 
アップ アップ アップ アップ 後楽園



・・・ありがとうございます 
・・・ありがとうございます 
・・・ありがたいお言葉を
・・・ありがとうございます
あああああ 
もうそんなこといわないでよ
もうそんなこといわないでよ
もうなにも入らないよ
もうそんなこと
もうそんなこと
いわないでよ



ダメな奴らを束にして
軌道外れたジェットコースター
ふわーっと
こらけ! 
こらけ!

 

youtu.be

 

 

消防

 

北風に肩を丸めてまた開き
ペダルを踏む 帰り道
うう うう う
消防車の隊列とすれ違う
夕暮れの国道に放出されるサイレンのエコー
赤い閃光は次々にドゥルドゥル廻りながらどこへ向かう
その瞬間わたしはその車列についてゆくことにした
ハンドルを返し追いかける
北風に逆らいながらこのチャリ漕ぎしめ
ついてゆけ あの車列に
北風に肩を丸めてまた開き 
そうしてそのまま凧になれ
北風に赤い炎は飛び上がれ
そしてどんどん燃え広がれ
あの会議のあの長い話のあの偉い人の
あの

 

 

おどり

 

「こんなショート動画を作ってごらんよ 炎上するから」

あなたがそういうのでその通りの動画を作ったら
ほんのわずか 煙が出た

たなびく

麻のスカーフの時は流れ
スカルの住処は一極集中
ジャコーランタンの加速する秋
高層建築の足元で
あんなに流行っていたお店のシャッターにクローズのお知らせ
アシナガバチの楽園はスズメバチに襲われもはや壊滅

さいきん擦るって言葉をよく見かける
シュッと擦る
煙 たなびく

(口のききかたに気をつけ令和)

ばかなやつ
けしかけたくせに
勝手に傷ついて
動画のコメントに反論なんてしなくていいのよ
去るのみだ
あっちの山は甘いぞ
モンブラン

 

 

追記

 

松岡からお手紙が届く店「蒲田ポエトリーミュージックショップ」のページ、刷新しました。

蜂の巣とかバレッタが人気商品・・・???

みに来て下さいね☆

 

383.thebase.in

 

 

近況です

お仕事がたてこみ、忙しい・・・という最中です。

もぐもぐ。

もぐもぐ(おやつ)。

 

あまりの忙しさに、ふだんオンラインで仕事している勤務先まで、お弁当を持って出勤したりしました。

小田急に乗りたかっただけかもしれないが・・・

 

 

松岡のお弁当の写真が面白いって言っていただくことがあります。

そうかな?

 

お弁当画像で歌もつくりましたね。

 

youtube.com

 

 

 

今日のサラダよ

 

 

粗末なことで知られるわたしの食生活ですが・・・

「50歳からの痩せご飯」という本を出すことになりました

 

←ウソです。

 

でも、あんなにやせたかった自分が、50代で痩せても自分のような貧相な人間は美しくならない、ふっくらが美しいのだということにやっと気づきました・・・

 

早起きして出勤したら、すごくやつれてしまったので・・・

 

美容は寝ることと食事だなと実感し、お芋とかお餅とか、もりもり食べています。

 

ダイエットに頑張っていたころは、お餅なんて食べられなかった・・・

お餅、いただいてみれば美味しくて美味しくて、これは完全食なのではないかと感激する次第・・・。

 

自分のぽっちゃりを少しだけ許せるようになってきました。

 

 

 

今年に入ってからも、いろいろ短い作品を作りました。

 

冬眠中のハチ2匹。

 

www.youtube.com

 

ラグビー部が全国優勝してすごい!

母校・桐蔭学園の校歌をテクノにしました。

 

www.youtube.com

 

自分は創作もなりわいであり、多少の収入に感謝する次第です。

 

 

そういえば、2月15日に発売の「たびぽえ」に、わたしが書いた詩を採用していただきました。

 

たびぽえは明るい文学雑誌。カラフルな記事が楽しく、教養になります。

 

 

この雑誌に載るのは、串間市都井岬の馬を描いた詩と写真です。

 

いい詩が書けたと自画自賛しております。

 

というわけで・・・

 

串間シリーズが本になります!←これはほんと。

 

12月1日の文学フリマで販売開始となるくらいのタイミングで、串間の家に関する記事を1冊の本にまとめたいと思います。

12月1日、ビッグサイトでの文学フリマ、可能ならブースを出したいです。

 

 

松岡宮の今後の予定です。

 

3月1日(金)、精神福祉の会の講師を頼まれ、事務所の話をしたり詩を朗読したりします。参加は有料ですが、ご関心ある方はメールなどでお知らせ下さい。

 

5月19日(日)デザインフェスタでライブします。出演も今やプラチナチケットですが、なんとか勝ち取りました。

蜂の歌が主体になるかと思います、楽しみです。

 

「スズメ~バ~チ!」の歌、こちらに収録されています。

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  • アーティスト:松岡宮
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そういえばこのアルバムは北京に始まり大江戸線で終わる旅のアルバムでもありますね。まさに「たびぽえ」。

 

 

「蒲田ポエトリーミュージックショップ」としてリニューアルしたBASEでは、在庫があるものは全種類販売しています。

 

383.thebase.in

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音の世界を言葉で伝えるのは難しいです・・・作品こそが松岡の全て、ですので、まだ聴いたことが無い方はぜひ聴いて下さいませ☆彡

 

 

5歳の方が似顔絵描いてくれました。半分青い。

最近、髪がはんぶん白青いことを褒めていただくことが多いです(昔は白髪に触れてはいけない感じだったが・・・)

 

 

そのほかの近況・・・

TikTokライブ中継(英語)にはまった。

朗読音源(CDなど)にはまった。

Andy Williamsの歌をよく聴く(古い)。

仲間のジャズセッションを観にいった(観てるだけ~)

自分は音が好きで、目より耳からの人間だと実感した。

メルカリが売れていそがしい。

インスタ始めた よくわからない・・・ほそぼそ・・・

事務所の風呂が壊れた・・・

 

時代の変化、じぶんの心境の変化、宮崎とのご縁、いろいろありますけれど、何歳になってどこに行ってもうた作りしていると思います。

 

以上、もりもり食べながら・・・近況でした。

もぐもぐ。

もぐもぐ。

 

三度目と四度目の串間の旅のあいだ

この記事は、以下の記事の続きである。

 

ekiin.hatenablog.com

 

 

串間シリーズは、以下にまとめてある。

 

ekiin.hatenablog.com

 

このシリーズは、「独身の叔父が死んだので宮崎県串間市の崩壊寸前の家の片づけをしにいったら、気づいたときには自分が相続人になっていた」というストーリーである。

 

崩壊寸前。

 

串間の土地を正式に相続してから行った旅が、前回の「三度目の旅」であった。飲み物も飲まずに片づけをしていたら熱中症(?)でフラフラになり、これが九州の夏か・・・と、灼熱の洗礼を受けた(大げさ)。

 

宮崎は晴れの国。生い茂る草の生命力。九州へのあこがれと、きびしい夏の暑さ。いつまでも暮れない西の夏の空は、児童が抱く夢と現実のあわいのように、あるいはもう別の世界に行ってしまった家族の霊魂が出会う場所のように、いつまでも弱い光を湛えていた。

 

 

そして、三度目の旅で、東京に送った3台のノートパソコン。叔父の家にあったものである。名も知らぬメーカーで、同じ大きさ、同じ型番の黒いパソコン3台。外装も汚れ、立ち上がるかどうかもわからなかったが、ケーブルをつないだら3台とも本体に小さな灯りがついた。

 

カシャーン・・・機械が呼吸をはじめる、かすかな羽音が聞こえた。

 

そのとき、自分のなかに警告の赤いランプも灯った。

・・・今どきのパソコンは、業務上の秘匿情報や個人的な性癖を含むさまざまな情報が入っているであろう・・・本来ならば、あけずに廃棄するべきだろう、だが、好奇心に勝てなかった。

 

ピーっと警告音を鳴らしながら、パソコンは目覚める。

 

 

1台はOSが見つからないと言われたが、2台はWindowsが立ち上がった。

 

ところで、これまでの片づけで、叔父が50代後半だったころの3行日記をこちらに持ってきていた。ときどき空白はあるものの、ほぼ毎日、きちんと書かれた日々の記録である。少しためらいを感じつつもそれを読むと、読みやすい丸みのある文字で、小さな会社の社長としての日々の仕事のことやその苦労話、選挙がイヤだったこと、毎日のように友人が囲碁をうちに来ていたこと、などが書かれていた。

 

人のよさそうな叔父はその外面のとおり、多くの友人に囲まれ、とくに特定の男友達の頻回な来訪もあったようで、けして孤独に暮らしていたわけではなかったことがうかがえた。

夜には行きつけのスナックにゆき、酒を飲み、喫煙し、動物を愛し、猫を埋葬し・・・ときには夜中に酔った女友達が押し掛けてきた記録もあった、「迷惑」という言葉を添えて・・・。

 

なぜ叔父は結婚しなかったのだろう。

 

叔父がモテないはずはない、というのは女性のカンか、贔屓目か。そういえば祖母が父にあてた手紙のなかで、「あれ(叔父)に嫁でも来たらおちつくのだが・・・」といったような願いを父宛てに書いていたこともあった。周囲も気をもんだに違いない。たくさんの候補はあったのだろうが、叔父は生涯をずっと独身で過ごしたことが戸籍からもうかがえた。

 

ふと、いくつかの可能性が思いついた。

 

それまで思いつきもしなかった可能性が。

 

・・・だが、もしそうだとして、なんだというのだ・・・うん、わたしの周囲ではよくあることだから、普通の事だ・・・だけど、そんな思いつきを補強するデータが出てきたら・・・などといろいろ考えつつ立ち上げたパソコン。久々に光を得た泥まみれの黒い画面にWindows Vistaという懐かしい響き。

結論としては、ユーザー名に友人の名前が入っており、友人のパソコンだったらしい!

そんなオチであった。

 

 

10年以上の日付を刻むそのパソコンに、囲碁ソフトが入っていた。

その時、思い出した。父が生前、叔父とネットで囲碁を打っていたことを。

 

「あいつ(叔父)とネットで対戦しているが、あいつもなかなか強い。雨の日は建築の仕事が無いのだろう」とわたしに笑いながら話した父の禿頭がよみがえる。

ありがとうインターネット。離れた点と点が、時空を超えて、いま、つながる。わたしのなかで、ふたつのパソコンの光が、互いに気づき、囲碁をはじめる。互いを懐かしむふたつのにぶい光の霊(たま)。それは、2017年1月に死んだ父と、2022年秋に死んだ叔父の、どこか知らない世界における、魂どうしの、出会いでもあるのだ。

 

やっぱり、このパソコンを持ってきて、よかった。

 

しかし、Windows Vista・・・実際に使うのは難しそうだ。

 

 

ところで、最初の旅のときにゆうパック」で送られたお骨は・・・

まだわたしの蒲田の事務所にある。

 

ショート動画を作ったら妙に再生数が多かった。

 

youtube.com

 

わたしには実兄がいる。健在。

松岡家を継ぐものである兄が、叔父のお骨もなんとかするだろうと遠慮していたが・・・1年以上が経過したのでわたしのほうで動くことにした。

 

1年以上、お骨とともに暮らしたことになる。この怖がりで不安の強い自分が、「叔父の幽霊なら出てもいいや」と思ったことが不思議である。

 

年齢を重ねて現実を知るごとに、むしろ、この世界には見えないものが数多くあり、その見えないものたちに守られているのだという世界観が構築されつつある。

 

かつて、ニューロンに対するグリア細胞は、情報伝達に関わらない「接着剤/ニカワ」のような細胞だと思われていた。しかし現在、グリア細胞も情報伝達にかなり関わっていることが指摘されている。

 

それと同じように、情報伝達の媒質は言葉や映像ばかりではないのだということを思う。スピリチュアルはオカルトだと思い込んでいた自分を恥じる。そんな気づきを語ると、それが仏の教えだと身内がいう。長い時間をかけて仏教にたどりついてしまったが、そういえばもともと松岡の家も仏教の家。

しっかりお墓に入れてさしあげますので、安心してください、背後でピカピカ光る霊魂を慰める、それは叔父でも祖父でもない、禿頭の父の霊魂の輝きであった。

 

 

 

東京に戻ってから、撤去工事のことで業者とあらためて打ち合わせを行った。崩壊寸前のほうの建物は撤去すること、まだ大丈夫そうなもう1棟も、中の物品はすべて撤去していただくことをお願いした。

 

 

見積額は想像通りの大金であった。これは相続人の義務であり、仕方がないことだと自分を納得させた。

 

工事は秋の台風前に出来ればいいかと思っていたが、宮崎では8月にも台風が来るので、もうなるべく早く行いたいとのことで、真夏の工事となった。

 

業者が、段階ごとの写真を送ってくれた。

 

 

・・・壊すと決めたら・・・無くなるのは・・・早いものである。

 

さようなら、ちょっとこわい仏壇のある父の実家。「仏壇のご飯が減っているから怖い、仏壇の前で寝たくない」などと言いながら姉とふざけた父の実家。今ならわかる、昭和の木造住宅には隙間があって、いろいろなものが入ってくることも。仏壇のお供え物は、猫やらネズミやら、あのお葬式で亡くなったおじいちゃんの霊魂やら、家に訪れる客のためのお供えであったことも。そして、見えないものを想像させ、子供のイマジネーションを涵養してくれた家であったことも。

 

父も叔父も、この家で育てあげられ、そしてわたしが生まれた。

末っ子のわたしが、その家の幕引きを行った。

 

 

 

さようなら、天井から光の漏れる家。

 

 

業者の最後のメールでは、すっかり綺麗になった土地の写真を送ってくれた。

 

 

 

 

さて、この土地をどうしたらいいのだ。

 

2月に、「4度目の串間の旅」に行くことになっており、そこでこの土地の活用法や、残っているほうの建物をどうするかについて、結論を出すことになる。

 

いちばん現実的な解は「売却する」であるが・・・

 

実際に串間に行ってみると、魅力的な場所なのだ。この土地には特別なパワーがあるように感じ、ご縁が切れるのが惜しいという気もする。

 

鹿児島出身で都民の友人に話すと、「小屋を作れば?楽しそう、手伝うよ~、クラファンして、出資者は泊めてあげるとかしても、いいかも!」と、とても前向きなアイデアをくれた。

 

「インスタントハウスってのもあるよ」と教えてくれた。

 

instantproducts.lifull.net

 

・・・なんか素敵ね。旅暮らしみたい。

・・・しかし、Mサイズが「ひゃくはちじゅうまん」かぁ・・くしくも撤去費用と似たような額。普通に建てるよりは手ごろだが・・・。

 

そして、友人が「いま不動前のガード下にインスタントハウスが出来てるよ。現物見たら、参考になるかも」と教えてくれたので、ゲンロンカフェに行く前に見に行った。

 

(余談だが、ゲンロンカフェが不動前にあると勘違いしてたが大崎広小路であった・・・まあまあ近いですが。)

 

池上線の高架下に、都会のテント。

 

 

東急はこのテントをフィットネス事業に用いるらしい・・・ふぉー。

都心部にあると狭苦しいな・・・。

そしてわたしが、自分が相続した土地にこれを建ててどうしよう・・・あまり想像できないな・・・どうせなら防音スタジオを・・・どうせなら広くてエアコンもあって・・・などと別方向に妄想がはかどる。

 

そういえば串間にもテント的な事業があったのを思い出した。

 

toiglam-solasita.jp

 

なんか素敵なウェブサイトで、見とれてしまった。

こうしてみると串間というのは魅力的なところだな・・・生き物がその生をまっとうできるような風土。そして・・・もしかしたら、テントが似合う風土であるかもしれない。

 

わたしは貯金も友人も少なく、地位も権力も若さもなく、そんなに大胆なことが出来るルートに乗っているわけではない。東京で行う仕事があり、ケアしなくてはいけない人もいる。だが、小さな贅沢というか、小さな冒険くらいなら、出来るかもしれない。

つつましく生きすぎて、富裕の世界を知らないことは、世間知らずにつながる。今までは自分の欲望を家などで叶えるという発想がわかず、そこにあるものを使って過ごした。だけど、もう少しだけ、贅沢をしても良いのかもしれない。

 

というわけで、次回の旅では「空港ラウンジ」を初めて利用したいと思う。

 

というのは、auショップの勧めでとうとうau PAY ゴールドカードをゲットしてしまったのだ。会費のモトを取るためにも、ぜひとも空港ラウンジを使おうと思う。そのために往復の飛行機は朝晩でなくデイタイムにした。

 

そして次回は久しぶりに宮崎空港を使うことにした。愛称はブーゲンビリア空港。

 

最高の気候が味わえる2月の九州への旅、楽しみである。

 

 

(つづく)

 

 

 

1996年蛸島駅(能登半島)

能登の震災で被災された方々にお見舞い申しあげます。

 

 

そういえば、1996年に能登半島を一周したことを思い出した。

移動は車だったが、無人駅だった蛸島駅に立ち寄ったときの写真があった。

 

 

タコジマという、どこかユーモラスな名前の駅。

ここが終点なのだなぁ・・・と感慨深く思ったものだった。

五月晴れの、能登半島

都会の列車を見慣れた身には、無人駅も、列車がなかなか来ないホームも、新鮮に思えた。

 

風だけが乗降する、凧ではない、蛸という名の木造の駅。時刻表も味わい深い・・・。

 

鉄道員が気になり始めたのは、この頃からだろうか・・・

だからこんなふうに駅の写真を撮ったのかもしれない。

 

ああ、この旅のときだろうか、和倉温泉の、かの有名な加賀屋、ではなく、加賀屋がみえる宿に泊まったりして・・・

 

道路ぞいに立ち寄ったうどんの中に無数の牡蠣が入っていることに衝撃を受けたり(大げさ)、回転ずしのおいしさに驚いたり、ホタルイカがぎっしり詰め込まれたお寿司に驚いたり、「サンダーバード雷鳥)」という名のかっこいい特急列車のシートに座って「ますのすし」を爪楊枝でチョコチョコといただいたり・・・あれは甘酸っぱくて美味しかったなぁ・・・

 

食べ物のおいしさばかりを思い出す、今日このごろ。

旅のあと、大学で教授に「おいしいもん食ってきた顔だ」って言われたっけ・・・。

 

そんなふうに北陸といえば自分の20代の青春の地であり、それゆえに30代以降は行くことが出来なかった地でもあった。

 

青春、青い春が焼き付きすぎて、なかば避けてきた、北陸の地。

震災の被害をニュースで観ていると胸が痛む。

寄付くらいしかできないが・・・おちついたら行こう。行くんだ、行こう。

 

donation.yahoo.co.jp

 

いちばん上のやつに、クレカから寄付した。

 

 

自分の講義で学生さんに紹介した災害関連の手引きを、いま自分で見直しています。

 

◆被災現場の心理的応急処置Psychological First Aid

https://www.mhlw.go.jp/content/000805675.pdf

 

◆子どもにやさしい空間 ガイドブック

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/japan/pdf/cfs.pdf

 

自分にできることは何だろう・・・考えてゆきたいと思います。

 

 

 

新年ひとつめの作品です(↓)アシナガバチが出てきます、苦手な方はすみません。

 

youtu.be

 

今年もアシナガバチと仲良く過ごしてゆきたいと思います。

 

2024年よろしくお願いします

 

2024年 あけましておめでとうございます。

 

今年もよろしくお願いします。

 

東京メトロのポスターが、さっそく2024年辰年バージョンになっていました。

駆け込み乗車するドラゴン・・・よわそう🙃

 

 

年末は、恒例のゲンロンカフェのこちらのイベントに行きました。

 

genron-cafe.jp

 

いっぱい笑って面白かったです。

何年か前、吉川さんに誘われて行ってみたら、なんか知らない世界がある、すごい!という感じで、ほぼ毎年のようにチェックしているイベント。その年に出た人文書の総まとめみたいなイベントで、博覧強記なお三方のトークが面白くて、人文書の動向などもうかがえます。

 

ただわたしは人文方面ではなかったせいか(?)、なんとなく違和感を抱くことがありました。それをうまく言語化できなかったのですが、今年その違和感がわかる気がしました。

 

こちらの本が紹介され、絶賛されていたのですが・・・

・・・数学者の黒板は、数学と数学者のためにあるのじゃないかなぁ・・・

 

そんな思いはとてもナイーブだと思うのですが・・・自分がそれ(数学)をわからないのに数学の黒板をなんとなくカッコいいとか思うことは、いけないことなのではないか?なんだか申し訳ないと思ってしまったのです(このあたりが強迫的)。

 

このイベントで、「科学は歴史を知ったほうが良い」という言葉もあり、昔はよくわからなかったその言葉、今はその通りだなと思うのですが、その一方、スキーマに言いくるめられるような警戒心が強いのは、自分の活動にかかわる福祉や心理に対する考え方などが、いくぶん浮動的な側面を持っているからかもしれません。

メタな視点の解説はこの演者たちのような人文系のプロが行うことであり、べたな自分はべたべたと地面を歩くだけですが、そんなべたべたなべたを守らねばいけないと近年は思うようになりました。”以前”に戻るのです。そして詩という営みもそんなものかもしれないと感じています。

 

どうしても自分はベタなのだ。卑下することはない。大局的な視点など持ちえなかったのだ・・・。

 

だからこそ、こういったイベントを視聴することは意味があるのかもしれません。わからない、だからこそ、面白い。2023年の人文書リストを見ながら、あれもこれも読みたいとしるしをつけ、なんだかやる気がムンムンと出てくるイベントでした。

 

ごたんだじてんしゃぶーん。

 

 

 

大掃除、あしながぶーん。

 

 

寒空に羽をやすめる女王、2羽。

 

年末の大掃除のとき、普段あまり開けない窓をあけたら、小さな蜂の巣と、そこで休んでいる女王蜂が2匹いました。寒さに弱いのか、あまり動きません。危険はなさそうですが・・・

なぜか蜂を大切にするうちの事務所、これは壊してはいけないなあと思い、静かに扉を閉めて「この窓は開けないでね」と張り紙をしておきました。

 

そして今年を迎えました。

 

 

おしょうがツー!

 

この年末年始はいつも通り いろんな失敗をしました。ひとつは、この手袋。

いつも100均で指の先が切れている手袋を買うのですが、ちょっと奮発しておしゃれなイオンでちょっとお高いけど買った手袋ですが・・・指の短いわたしにはちょっと不便な感じでした。

頑張って慣れようと思います。

 

そしてレッツゴー・チキジョージ!

 

はい、井の頭線に乗りたくて、初めて 吉祥寺・曼荼羅のオープンマイクに参加しました。

実は、曼荼羅さんに入るのは初めてです。

ドキドキ。

 

 

参加させていただいた結果、とても良いオープンマイクでした。

 

何が良かったかというと・・・

 

コーヒーがある/お店が清潔/スマホからオケでのパフォーマンスでOK/女性が多い/参加者の方がとても フレンドリー/同世代が多そうな雰囲気(年齢が高すぎない)/そして、京王とJRの駅員に会えるゾ・・・

 

 

・・・・初対面なのに、数名の方と何やらいろんな話をしている自分に驚きました・・そんなふうに打ち解けやすい雰囲気がありました。知っている方もいました。オープンマイク参加して20年くらいたちますが、いろんな方にであったなぁ・・・MCとかやらされたこともあったなぁと、これまでの活動を思い返して感慨にふける自分がいました。

 

女性のベテランアクトの方が多く、多くは弾き語りでしたが、女性が音楽で舞台にずっと立ち続けるヒントを下さった気がしました・・・もっとも、わたしはその方向には進んでいないとも思うが・・・。

 

わたしは「シャープペンシルの芯」と「戦争体験 ショートメドレー」をやりました。

どちらの作品にも反応してくださった方がいて嬉しかったです。

 

youtu.be

 

youtu.be

 

スマホからのオケでもOKでしたが、お店の方が持ってきたケーブルがIPhone用だったので、Androidのわたしは自分でケーブルを持っていって助かりました。

 

大盛況で、10分まわしで18組、スムーズにかつ素早くサウンドチェックするPAさんも、ほんとにプロだなあと感動でした。最初から最後まで居ましたが。10分まわしというのはいい感じですね。

 

曼荼羅オープンマイク、また行きたいと思います。

 

 

吉祥寺アトレのカステラ、美味しかった。

 

そして本日、1月3日は 例によって個人事業の会計の作業を行いました。

年々 この作業が大変になってきています。

この大変さを経験すると、今年こそ買い物をきちんと 記録しておこうと決意するのですが・・・。

今年は特に、インボイス課税業者になり、消費税を払いますが、そのぶんの売り上げをあげるように頑張りたいと思います。

 

わたしの事務所も近年、多くの方の知るところとなり、ささやかながらその意義を感じるようになりました。

 

会計をやりながら、以下、BASEの「蒲田ポエトリーミュージックショップ」の(けっして多くはない)売り上げが結果的に地域の小屋を守っていると感じました。

 

383.thebase.in

 

いつもお世話になっておりますが、今年もご購入で支えていただければ幸いです。

 

全曲試聴できるBandCampともども、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

miyamatsuoka.bandcamp.com

 

 

 

 

2024年の抱負は以下です。

 

◆ひとにやさしく、我慢、がまん。

◆よい曲をつくり、よいライブをしよう。

◆確定申告を e-tax で行うこと←いきなりなんだ

 

 

わたしはあまり交流は得意ではなく、作品でしか語れないので・・・ぜひ作品で、あるいはライブで、お目にかかりましょう。

 

 

 

ところで、作家は自分の作品が多くの方に聴かれて欲しいと願うものです。わたしも「神さまぁ、わたしの作品が多くの方に聴かれますように☆彡」なんて星に願いをかけました・・・

 

その結果、いろいろあって、地震が起きると、自分の作品がたくさん聴かれるようになりましたが・・・・何かの役に立っているのなら良いのですが・・・我が国はなんて災害の多い国なんだろうと、胸が痛くなります。

 

被災地の方にお見舞い申し上げます。どうかこれ以上、被害が大きくなりませんように・・・。

 

2023年ありがとう(今年の仕事)

2023年の仕事をまとめます。

 

◆本の第7章書いた

 

 

心理だけでなく、地域でなんらかの支援で開業したい人に参考になる本。

 

わたしは「開業やめとけ」みたいなことを書いているが・・・!?

スキーマ持ち込まないでただここに来てください」みたいなこと書いているわたしの章はめちゃくちゃ面白いです!

 

◆解説書いた

 

383.thebase.in

 

上記の本の解説書いた。

青条さんは三島由紀夫のような質の高い文を書かれる作家さん。

きらびやかな美文をぜひ楽しんでください。

 

◆歌を書いた

 

2023年は数えきれないほどの曲を書いた。

それぞれがサブスクで収益を上げてくれている。

 

なかでも「アップアップ後楽園」は「それはどこまでも深い大江戸線」のアンサーソング、プロレコーディングのきれいな音。

 

383.thebase.in

 

「東京ドームいっぱいの吐しゃ物~」、聴いてください💛

 

 

TikTokでそこそこ再生が多かった(10K越え)のは以下の2作です。

 

兵士の結婚

https://www.tiktok.com/@miyama383/video/7257442331417201921

 

泡タイプ

https://www.tiktok.com/@poetrymusic383/video/7277178016210455809

 

ブログへの埋め込みがわからん・・。

 

 

秋には、京大映像サークル「山月記」にわたしが歌詞を書いた歌を使ってもらった。

いきさつなどは以下です☆彡

 

ekiin.hatenablog.com

 

それと、いままで黙ってましたが、お経ミュージックのプロデュースしました。

 

open.spotify.com

 

 

◆専門学校と大学で教えた

 

科目は神経心理系、福祉系、統計など。

はじめてのオンデマンド講義で、動画づくり大変だったが、いい経験だった。

 

 

◆ライブはデザフェスとクロコダイルのみ

 

「いわき2019」のWAV音源をわたしのBASEで買ってくださった方があり、うれしい。

 

ekiin.hatenablog.com

 

クロコダイルでもライブ頑張った。

 

ekiin.hatenablog.com

 

わたしのライブやり方を好ましく思わない人がいるといわれ・・・誉め言葉と受け取った。

 

来年はもう少し出かけようと思う。

 

◆事務所が課税事業者になった

 

事務所でもいろんなイベントさせていただきました。以下の記事など印象に残っています。ギターのMさんと何度かセッションしました、ありがとう。

 

note.com

 

そして・・・わたしの事務所がインボイス業者となりました。

経営的にもがんばろうと思います。

 

事務所内に「蒲田ポエトリーミュージックショップ」オープンしました。

蜂の巣も売ってます。

 

383.thebase.in

 

以上です。

 

2023年は仕事が充実していました。2024年にむけて助走の1年だったという気がします。

 

お世話になったみなさん ありがとうございました。

 

 

清貧フリーランスの「買ってよかった2023」

わたしは清貧フリーランス。いろんなところの非常勤講師。ときどき詩人で音楽家

月々の収入が低く、あまり高額なものを買う習慣がない。

 

そんなわたしなので、しばしばみられる「今年買ってよかったもの」で思いつくようなキラキラした品物があまり無い・・・とほほ。

 

だけど、どうしても買わねばならないものがあり、清貧なりに製品を買った。

 

そんなものやサービスたちを、振り返ってみる。

 

Xperia Ace III SOG08(サブスマホ

 

以下、これを買う以前の話。

わたしはスマホにこだわるほうではなく、au shopの言いなりで、やけに安かったキョーセラKYV-48をメインの電話機として使っている・・・スマホがはじめての高齢者ににやさしい、シニアスマホ。容量が少なくて困ってる・・・うーむ・・・。これはいまだに電話用のメインスマホだが・・・・

 

サブスマホとして、音楽が素晴らしいといわれる「オンキョーグランビート」を使っていた。

音楽もどっさり入れて楽しんでいたが、容量が多かったこともあり、いろんなアプリを入れていた。TikTokを入れてGRANBEATを立たせて撮ってすぐアップしたり・・・。今年TikTokを頑張れたのは、あまりに分厚くて自立するGRANBEATのおかげである。

 

また、兄がくれたAQUOS SH-M04も、いろいろモッサリではあるが、オサイフが使えるので、マイナンバーの読み取りやモバイルスイカなどに重宝していた。

 

Android3台持ち!いや、Qua Tabタブレットを入れれば4台持ちか・・・。

 

「貧乏症のスマホだくさん」というか、スマホはたくさん持ち運ぶ、そういうものだと思っていた・・・が・・・

 

以下は、Xperia SOG08を買うに至ったお話。

 

GRANBEATのバッテリーが不安定になり、0%のまま充電が進まないことが増えた。そんな時はリセットボタンを押したり、外付けバッテリーで充電するなどして回復させたが、そろそろサブスマホの買い替えだなと思い立ったその日はクリスマス、ハードオフで見かけた中古のXperia Ace III SOG08をエイヤっと買ってしまった。

 

13000円+消費税でした。お安い。小さい。

 

オサイフが使えて、それなりにアプリが動くこと、音が良いこと、などが条件で、まあXperiaなら音楽は良いだろうと思って即決。何年かぶりのXperia。

 

GRANBEATとSH-08の中身をこのSOG-08にまとめる作業を行ったが、今どきの機種変更は、隣に置いてボタンをポチポチするとデータを移動してくれるようで、一晩でデータの移行が終わった。

 

購入してまだ3日くらいであるが、さっそく音楽メイン機にして、快適に使えています。今年最後の、そしてきっと最大の良いお買い物。

 

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) / CAI16U オーディオインターフェイス

 

 

事務所などで落ち着いて正式に曲作りや音録りをするときはQuadCaptureなどを用いていたが、最近、路上でDTMしたり路上でパソコンを演奏したりするので、小さめのオーディオインターフェースを探しており、こちらを購入。

 

チクワくらいのてのひらサイズで、コンパクトながら、音量調節もありイヤホンジャックもあり、コンデンサマイクのファンタム電源供給もしてくれる。おもに野外で音を出すときに使っている。

 

このオーディオインターフェースとともに、来年もあちこち出かけて路上で音楽をやろうと思います。

 

AKG ( アーカーゲー ) / LYRA USBマイク

 

 

何気なく店頭で買った、USBでつなぐマイク。

これが大当たりで、英会話、オンライン講義、オンデマンド講義、すべてこれを使っている。

何がいいのかといえば、やっぱり、自立すること・・・かもしれない。じぶんで立つグッズはそれだけで便利。

 

見た目もいいし、なにやら丈夫で、音は拾いすぎるほど・・・

ゲインを絞って、少し離れたところに置いて、今日も講義を録画した。

(そういえば、音楽レコーディングには使ってないな・・・なんとなく・・・)

 

 

◆SoundLiberty 53 (TT-BH053)

 

 

清貧なので・・・イヤホンに何万円も出せなくて・・・昨年から数千円のこれを愛用していた。

 

1代目が壊れたので、どうしたものかと思ったが・・・また同じものを購入してしまった。こういうイヤホンは、操作を覚えるのが面倒で、つい同じものを買ってしまう。

 

ほんとは骨伝導などにも興味があるし、もっとすごく高価なイヤホンの音も楽しんでみたいけれど・・・わたしくらいの耳だと、このイヤホンもじゅうぶんに楽しめる音質だと思う。

 

 

◆サンワダイレクト スキャナ A3・A4対応 フラットベッド 2400-SCN025

 

わたしの仕事にはやっぱりA3スキャンは必要で、このサンワサプライのシリーズはもっとも安い(5万以下)ため、数年前から愛用していた。

これも今年の夏に壊れ、同じもの(2代目)を買ってしまった製品である。

 

A3までスキャンできるもののなかでは最安で、とにかくスキャンが速いのがよい。

小柄な女性でも運搬できる軽さがよい。

邪魔にならない薄さがよい。

 

料理しないわたしの、自炊の友であり、講義資料づくりの友!

 

 

au PAY ゴールドカード

 

auひかりに、auスマホに、auじぶん銀行・・・au PAY・・・わたしの生活はau商圏に囲い込まれているなあと思うが・・・とうとうauの人に勧められ、2023年にはau pay ゴールドカードを作ってしまった・・・どうやらわたしはPontaがたまりやすい条件だそうで・・・。

 

たかがPonta

されどPonta

これが・・・ポイ活・・・?

 

au PAY ゴールドカードを作ったあと・・・電気やガスの引き落としをそのクレカにしてみたり、auでんきに入ってみたり、なんかauさんの思うつぼという感じである。

 

ゴールドカードは初めてで、ポイント還元のほかにどのような用途に使えばいいのかわからないのだが、空港ラウンジは使えるようなので、こんどのフライトで空港ラウンジは絶対使うぞ!と決意した次第です。

 

 

Weblio単語帳 プレミアムサービス

 

無料版を使っていたが、登録できる単語数が多いというので、うっかり(?)有料コースに入ってしまった・・・月330円。

 

uwl.weblio.jp

 

わからない単語が出てくると、この単語帳にポイポイ投げ込んで、ときおり気が向いたときに(電車の中などで)スマホで単語復習クイズなどを行っている。

Weblio英会話もやっているが・・・本当にぜんぜん上達しない・・・英語、ダメだなぁ・・・。英語は流してゆくだけでは身につかない。

この単語帳サービスも有料ぶんのポテンシャルをまだ活かしきれていないので、来年はもう少し「しっかり」覚える1年にしたいと思う。

 

 

◆ Luxなどヘアオイル全般

 

 

ヘアオイルとか、ヘアトリートメントなど、ヘアケア商品はむやみに買ってしまう・・・。これはサラサラしていて香りも好みで、コスパが良かった。

 

若くない人間には「つや」が必要とどこかに書いてあった、わかる気がする。

 

◆エンシェールズ カラートリートメントバター 

 

白髪を隠すのではなく、より綺麗な白髪に見せるため、青系であれこれ染めている。

いろんな商品を試したが、エンシェールズのカラーバターはとにかく染まる!

 

「白髪染めではありません、白髪は染まりません」と書いてあるにも関わらず、ものすごく染まってしまう。

うっかりこぼすと手も顔も風呂場も染まるので、気をつけないと・・・。

 

今は青系だが、周囲からは「ピンクに染めたら?」という意見も多い。来年はどうしよう。

白髪を白髪として綺麗に染めるという発想が楽しい今日このごろです。

 

◆川崎駅前モアーズの10円ゲーセンで知った「やきそばソースカツ」の美味しさ・・・

 

 

もはや「買って良かったもの」というテーマから外れているが、今年、いろいろつらいことがあると、川崎駅前のモアーズ1階のゲーセンにゆき、10円で出来るお菓子落としみたいなゲームをやっていた。

その景品であるところの「やきそばソースカツ」がとても好きな味で、いまも川崎に行くたびについau Payで10円×20回くらい遊んでしまう。

 

わたしの事務所で「やきそばソースカツ」出てきたらそれはゲームの景品です。

 

◆川崎の無人音楽スタジオ「アイオン音楽スタジオ」

 

aion-studio.com

 

川崎駅にほど近い、無人(遠隔監視)の音楽スタジオ。

いつもすいていて、予約がとても取りやすいのがよかった。

個人的にこういうサービスを応援したいというのもあり、今年はよく使ったものであった。

 

 

今年あらたに買ったもので思いつくのは・・・以上かも・・・少ないな・・・。

 

歌や音楽、本など、2023年に出会った素敵な作品はいっぱいあります。それは、また、別の記事にします。

 

 

 

今年は「ライブではなく、直接対面で逢わず、オンデマンド/音源として出会う」1年であった。

 

TikTokむけに、狂ったようにショート音源を作成しアップした。今年作った作品の数も把握していないほど・・・戦争体験や、障害のある方の詩を音源化して、自分の音作りも人の役に立つんだなということを知った。

また、新規のA大学の講義は、動画を提供する、いわゆるオンデマンド講義であった。はじめてのオンデマンド講義。

「神さまぁ~、音源動画製作でお金を得たいの・・・」とお願いしたおかげなのか、そんな仕事に恵まれ・・・その製作に追われた1年であった・・・ちょっと違う気もするけれど・・・・まぁいいか。ありがたい。

 

家族がやっとわたCDをすべてどこかで買って聴いてくれるようになった。わたしのYouTubeなども聴いてくれるようになった。聴くことでわたしの作品の意味をやっと理解してくれ、いまは対面で話すよりも作品を通じて会話することが多い。まるでA大学のオンデマンド講義の学生さんとのやりとりのよう。

作り手は必ずしもリアルタイムでの対話が得意なわけではない。交流が得意なわけではない。なので、一人でこもって作品を作るのだ。特に自分は話が下手なので、直接話すよりも作品や音源で会話するほうがいいことがわかった。

オンデマンドでゆっくり静かに触れ合ったほうがいい・・・対面での交流は、最小限にしたほうがいいみたい・・・そんなことを思った1年であった。

 

それにしても今年は例年以上に買い物しなかった・・・。来年はもっと散財したいぞ。

モバイルモニターが欲しいぞ。

 

おわり。

 

 

追記

はてなブログ・お題キャンペーンに応募しようと思ったが、AIが提案したお題が「清貧フリーランスの日々:低収入でも必要なものを買う」だったので・・うーむ・・・なんかちょっと違うかもと思って、使っていません。

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by はてなブログ

 

駅員と私の2023年

駅員が 地のはてを指さしている

 

空と駅員と地球が縦横無尽に配置され最後は列車を水平に置き

世界は完成する

 

駅員と私の ただふたりだけの 世界が

 

 

ーよかった

駅員はもう この世界から消えてしまったのだと思った

いたんだね 駅員は

このポスターの平たい世界のなかではー

 

人間は空を飛べるのではないかと驕るとき駅員の姿はいつもわたしを鎮めみちびく、いけない、いけない、持続可能な社会の実現のために。OKよりもNGのメッセージで駅員はいつもそこにいた。制服のしわに風があつまる鉄道に乗るたび、そんな駅員の背中を追いかけていた・・・いつも・・・いつでも・・・くらくらする夏の朝も、ぶるぶるする冬の朝も。

 

この駅員さんは、イイ・・・

 

駅員さんはイイものなんだ。シンプルな線でこそ、その良さが、わかろうというものだ。何しろ、駅員さんは、システムだからね。

 

上の方にも いるものさ 駅員は・・・・そして、天のきざはしから振り返り こちらを指さすものさ・・・

 

ああ、小田急の駅員は最高にいいものだ。この笑顔、小田急の駅員さんは、いいものだ。

 

そして、赤羽で見たクレしん鉄道員もいいものだ。

ふっくらしたBODYラインに美しくフィットする、少しだけきつそうな白い制服もいいものだ。

 

そして女性の制服もいいものだ・・・これは都営です。

よーく見ると芝生のようなストライプがみえる、女性の駅員もいいものである。

 

 

そう、女性の駅員さんもいいものである。これは東京メトロ

地下鉄は女性駅員のポスターが多いのか?

 

母のように厳しく 父のようにやさしい 駅員さんはいいものだ。

 

 

しかし、今年は、オンライン・オンデマンド業務が多く、ますます鉄道に乗らない感じの1年であった。さびしい・・・。

昨年、首都圏に出勤したくて(※わが大田区は23区だが首都圏ではない)、首都圏のアルバイトを無理に入れ、今年も通った。そのおかげで「メトロ成分」は吸収できたのだが・・・

 

鉄道系の写真をみて、なんだか寂しいのは、郊外私鉄にほとんど乗ってないからだと思った。

例えば小田急線、京王線、京成線、西武線

東急沿線民なので、東急にはよく乗れるのだが・・・あああ、それ以外の郊外線に乗りたい・・・「美しい時代へ」じゃない時代へ、わたしを運んでほしい・・・。

 

とくに、小田急 乗りたい。

 

そのためだけにオンライン講義を止めようかと思うほどであった・・・いや冗談じゃなく、通勤も毎日だと疲れるが、あまりに在宅ワークばかりになると、たまには通勤をしてみたくなるのである。

 

あまりに郊外に行きたくて、南町田グランベリーパークに住む友人の家に押し掛けたこともあった・・・。快く受け入れてくれた友人よ、ありがとね。

 

ekiin.hatenablog.com

 

そのような中、駅員さんのポスターなどを見るとつい撮ってしまうわたし、鉄道ポスターなどには癒されたものだが、通う駅も限られており、なんだか刺激不足な1年だった。

面白かった駅の掲示などを、少し紹介します。

 

 

撮っている頻度が高かったのは、やっぱり、東急。

 

駅長が勧める、おそばのポスターは・・・あまり食欲をそそらないが・・・

 

のるるんのカマボコのインパクトがすごかった。このカマボコ、あまり食が進まないだろうな・・・(失礼、のるるんがかわいくて・・・)。

 

そして、とてもよくみかけるスキマモリのポスター。左に、かわいい駅員さんがいた。

「あしもとをみてのってね」・・・・これは駅員の声?駅員の念や思いが、スキマモリになって広がっているのだろうか。

 

駅員ではないなんだかわからない大きなものが駅員の声になってすべてを支配する・・・駅。

 

 

今年、駅の展示的な何かも撮っていた。

 

例えば「懐かしの駅スタンプラリー」の写真があった。

 

全体的に懐かしいテイストであったが・・・

 

このイラストが渋かっこいい感じだった、から撮ったのかな・・・?

 

あああ、鉄道員さんになりたいものだ・・・。

 

その夢を満たす展示もあった。

これ!

なりきり鉄道マンセット!

 

最近のなりきりは、仮面ライダーではなく鉄道マンなのか?

ヒーロー像が現実的になりつつあるのかもしれない、あるいは、鉄道マンというものが、なかなかなれない時代なのかもしれない。

 

あの思い出深い台風19号から4年もたったのか・・・別所線の橋がかかったそうだ。

こども駅員、さまになっています。

 

 

今年はとにかく「東急新横浜線」の1年であった。

 

それ系の写真もけっこう撮影していた。

 

東急線から新幹線へ(相鉄からとは言ってない)ポスター。

東海・関西の駅員たち。わたしは昔からJR西の制服が好き・・・いろいろ変更があれども、なぜか、カッコイイという印象がある。

 

東急と相鉄がいよいよつながったので、そうにゃんとのるるんは友達になった様子。

のるるんが、大きいな・・・足は短いが・・・。

 

また、東急新横浜線に見学に行ったとき、横浜市の地下鉄もアピールしていてけっこう目立っていた。

 

 

横浜以外の人はわからないと思いますが、ブルーライングリーンライン、地元では便利に使われています。

制服も、とてもカッコいい。

日吉を通っていたり、意外に沿線が長かったりして、横浜市営地下鉄も、優れものです。

 

 

以下はメヂカラ駅員。

 

しかし、怒っているというよりは、なんか笑っているみたいですよね・・・。

最近の駅員さんといえば、酔客から暴力を受けたり、逆にまるで有識者やアイドルのように観光案内をしたり、以前はよくもわるくも地味で空気のようであったがそんな駅員が実数はおそらく減っているにも関わらずある意味で存在感を示しているのがこのポスターに現れている・・・??かもしれない・・・・でもないか。

 

 

ゆるキャラ的なもの。

 

赤羽に2回ほど行ったのでそのときの写真があった。

赤羽の・・・アカにゃん???

 

 

赤羽=赤い羽根。わかる。

ネコ=わからない!

 

そして小田急にもとうとう、ゆるキャラができたようだ。ブルーが小田急らしいポイントですね。

・・・ロマンスカー車両をポシェットにしているとは、なんという大きさだろう!

 

 

また、今年もっともよく撮ったゆるキャラは・・・

新橋駅の黒森さん

であった。

 

 

サラリーマンの街・新橋、ということでネクタイをしています。

 

なんか可愛くて、これは好きになってしまう。

鳥のくせにマイクをもってカラオケしているとは・・・。

 

駅員の制服も、お似合いです。

 

 

ひとの入学入社を祝っており、何様なのか、この鳥は・・・と思うが下の写真のしょんぼり表情が母性本能をくすぐりに来ている・・・。

 

 

そのほかの、ゆるキャラ

 

けいきゅん&ドンペン。もともとJR蒲田西口にドン・キホーテありましたが、京急蒲田駅直結のところにもドンキができました。

さっそく行ってきました。駅の施設に出来たということで、鉄道色満載のドンペンでした。

外から見えた壁がこんな感じであった。

けいきゅんとドンペンが並んで右手をあげ、息ぴったり、仲良さそうであったが、車窓が夜のネオン街という感じでさすが大都会蒲田だと思った。

 

また、ゆるキャラ大集合のポスターもあった。

品川エリアのゆるキャラ、大集合。

 

左から、都営の「とあらん」、東急の「のるるん」、京急の「けいきゅん」、大崎駅の「おうさき」、東京モノレールの「モノルン」、そしてりんかい線の「りんかる」です。

おっと、ハタチ龍馬もいたか。

 

そして以下は、「いつ・なぜ・どこで」撮ったのか不明な、土浦、水戸エリア、駅キャラのスタンプラリーのポスター。

 

 

下中央の鳥カップルが怖いですね。他も個性豊かで・・・どこか、怖い。

ひたち・ときわ号がいちばんかわいい・・・個人の感想です。

 

 

下は、渋谷の駅長、大集合!

 

・・・ゆるキャラではなかった、すまん。

 

 

「ステーションアイドルラッチ!」などの、駅員美男子アイドルキャラ化にはあまり関心がわかなかった・・・

 

駅員は本物がよい、本物にまさるものはない・・・

 

 

とはいえ、何やら撮ってる自分がいた・・・。

 

 

やけに祝われている誕生日は・・・架空だ!

誰や、この偽駅員は・・・たしか御徒町

 

 

駅員じゃないですが、東急がとうとう執事サービスをはじめたそうだ。

うーむ、ケアマネの拡大版みたいなものかしら・・・バトラーの制服がどんなものになるのか気になります。

 

 

駅員じゃないけれど、Kさつのポスターも撮っていた。

よーく見ると、引かれている奥の方の手がなんかいい感じで、同じポーズをとりたくなってしまいます。やぁ~。

 

 

駅員じゃないけど、バス運転手のポスター撮ってた(しかも仙台)。

 

バスの運転手が足りないという事態になって、我々の生活にバスがいかに重要であるかに気づかされた。

わたしも鉄道不通区間を行かねばならないとき、何度も代行バスに助けられたものだ。

もちろん路線バスもありがたい・・・そういえばコミュニティバスにも何度か乗った年であった。運転手さんありがとう。

 

 

うさぎ年も、もう、終わる。

 

2024年にむけて(駅員的に)思うこと。

すっかり大田区にこもってしまい、好きな鉄道にあまり乗らなくなってしまった。

自分が金銭的にますますケチになってしまい、交通費のことをつい考えてしまう傾向がますます強くなった。

 

だけど鉄道に乗ること、それ自体に、癒しのパワーがあるとわかった。

鉄道に乗ることで、運気はアップする!

 

来年はもっと鉄道に乗ること、そのものを楽しみたい。とくに小田急と京王に乗りたい。

そういうところのオープンマイクでも、参加してみようかなと思います。

 

すべての鉄道に、幸あれ~~~。

 

作家の嫉妬と解説の仕事(青条「コロナウィルスと燕」)

 

青条さんの新刊「コロナウィルスと燕」完成めでたい。

 

この12月に完成した青条さんの新刊「コロナウィルスと燕」の解説を書いた。

 

青条さんは、知人の作家さんで、都市の風景をずーっと描き続けている、すごい作家。

NOTEで文章を更新し続けています。

 

note.com

 

 

わたしの人生で初めての解説のお仕事であった。

 

わたしは専門書を中心にそれなりに物書きの仕事をしてきた、が、解説の仕事は初めて。あわてて事務所にある文庫本の解説などを読みあさった。

 

それで、解説といってもさまざまな形や文体があるものだなぁと気づき、どちらかといえば解説らしい解説を書いたつもりである。

 

「この本には4つの見どころがあります」・・・とかなんとか・・・

 

それで見どころを5つ書くとか、そんなボケは・・・しません 笑。

 

本当にすばらしいコロナ禍の記録集だったので、解説もやりがいがあった。そしてちゃんと原稿料もいただき、ありがたかった。

 

松岡のはじめての解説仕事、ぜひ読んでほしい・・・。

 

 

 

青条さんは古くから知り合いの創作仲間で、「東京フリマ日記~風が吹いても売れません。」にもよく登場するので、お読みになった方は名前を聞いたことがあるかもしれない。

 

383.thebase.in

 

この「東京フリマ日記」に青条さんが描いてくれた「虎と虚」もすごい文章だった。

路上で詩集を売りつづけて、立ち続けて、心がだんだんしおれてゆく・・・という感じの文だけど、わたしが説明すると陳腐になってしまうので、ぜひ読んでほしい。

 

 

字数の関係で「コロナウィルスと燕」の解説に書けなかった話をここに書いてみる。

 

青条さんとの初対面はおそらく渋谷のオープンマイクイベントであった・・・と覚えていること自体すごいと思うのだが、「NTTの通風孔」という詩を朗読した。その文章がとても良かったので、よく覚えているのだ。

 

それと、自分はポエトリーミュージックをやりながら「CD買ってください~」とか言ったと思うが、青条さんも詩を読みながら「僕の詩集を買ってください~」と言っていたので、親近感を覚えたのかもしれない。

 

そのときは文章がうまい人だなと思っただけで、別に知り合いになるとかではなかった。それでも鉄道の文章などがとても良くて、気づけば著作を全部買っていた。

 

そう、鉄道の文章。

わたしと青条さんは描くものが似ていた。

だけど、思いつきと感情がまさって散漫な自分の文とはちがい、青条さんは文体が一貫していた。きらびやかなネオンをとらえる鼠のような目線で、都会にはびこる文化の残滓と、それが人間にもたらすエフェクトの残響のようなものを、キレのある文章で描き続けていた。

 

明らかにわたしより上手いし、読み手への配慮があることがわかった。

 

 

ところで、父の遺品のなかにドナルド・キーン「日本人の戦争」という文庫本があった。

永井荷風高見順、その他あまり知られていない作家の、第2次世界大戦時における日記を集めて、その頃の世相を読み解こうとする本である。回想録や小説は含まず、その時に書かれた、その個人の日記に意味があると述べ、たとえば高見順の戦時中の日記に、鎌倉と東京を結ぶ電車のなかに学生が少ないことが書いてあり、そのような記述に意味があると主張していた。

 

その文章を読みつつ、青条さんの2009年頃の都内風景描写が面白い理由がわかった気がした。

そうなのだ、その時に書かれた文章というのは面白くて価値があるものなのだ。

 

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だからわたしは青条さんの文学はすごいと思ったし、ご本人にもそういうことを伝え続けていた。

 

だけどあまり言わなかったことがある。

それは、描くテーマが似ているがゆえに、嫉妬を感じていたことだ。

わたしなどよりブレずに芯があることに、嫉妬を感じていたことだ・・・

 

 

新宿、港区、池袋。ずっと都市の風景を描き続けるとか・・・

 

面白いに決まっているだろう!

 

 

ああっ ちくしょう!!!面白いに決まっているだろう!!島本和彦アオイホノオ」第11巻より)

 

 

無名の作家が無名の作家に嫉妬をおぼえた。

そう、その作品の面白さにも関わらず、青条さんは世間的にはそれほど名前を知られているというわけではなかった。

 

いろいろ縁あってうちの事務所で青条さんの本を売り、BASEのほうでも取り扱うことになった。また、よさそうなカフェなどがあればそこでも販売してみた。

 

委託初期はそれほど売れるということもなく、委託を受けてるのに申し訳なく思った。

 

 

以下は、北中夜市で通行人と歌う詩人の動画です。

 

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多摩川に草いちめんに萌え、春から夏へ、秋から冬へ。

 

コロナ禍で在宅仕事に押しつぶされそうな自分と違い、青条さんはずっとコロナ禍や旅行の文章を書き続けていた。いつもすごいなぁとNOTEを読み続けた。

 

そして、コロナ禍の、真ん中くらいの時期だろうか。その文章に明るさとエネルギーが加わったような気がした。新刊「コロナウィルスと燕」でいえば「電動アシストサイクルを貰う」のあたりであろうか。

 

自転車を得てイキイキする詩人といえば、萩原朔太郎に、夏目漱石

自転車を得ると、詩人の精神が拡大するような面があるのだろうか。

わたしの折り畳み自転車は、もう、ボロボロだが・・・。

 

特にわたしと頑張った「文学フリマ東京35」の文章とかすごく面白いので、読んでいただきたい(※「コロナウィルスと燕」に収録されています)。

 

自分の本だけが、ほとんど誰からも手に取られることが無く、全く売れる気配がない。ごく稀に、立ち読みする人が居ても、少し目を通しただけで首を傾げて立ち去る。仲間の著作物が売れていくごとに、自分の本を置くスペースが少しずつ広くなる。焦燥と憤怒が時と共に蓄積されていく。

 

 

note.com

 

会場には、これほど多くの来場者が居るのに、誰一人として僕の本を買わない。この惑星には、六十億人の人類が生息しているのに、誰も私を認めない。孤立感。世界人類全体に対する烈しい敵意が、血管の中で増幅して体内を駆け巡る。久しぶりの感覚だ。自分が生きていることを再確認出来る。生の実感がここにある。

 

 

青条さんが、あたかも、わたしのものが売れることに嫉妬しているかのような文だが・・・そんなことはないのに・・・逆なのに・・・

 

売れない作家同士は、助け合っているようで、どこか競いあってしまうのだ。

 

 

草が枯れ、また草が萌え、季節が巡るうち、だんだん青条さんの本が売れるようになってきた。

 

この間、とあるカフェで青条さんの本が売れたときは・・・本人嫌がるかもしれないから内緒なのだが、「早稲田一文卒の俊英 就職氷河期に傷つき かまたてらこやに来た」とかなんとか思いつきで書いたんだったな・・・それで福祉系の職員にサクっと売れたらしく、わたしが驚いた(・_・)。

 

BASEでも青条さんの本が何冊か売れることがあった。ああ、ええ、わたしもうれしいですよ・・・売り上げのいくらかは事務所に入れていただけるご配慮も、それからうちのBASE通販が欲しい読者の役にも立ったという気持ちがうれしくて・・・クリックポストを印刷し、納品書とともに、封筒に入れて、封をする。

 

そのとき思い出してしまった。

 

今年は自分のCDがBASEでは1枚も売れなかったことを。

 

いちど、CDが売れたという通知が来て喜んだら、フィッシング詐欺だったなぁ・・・見事にひっかかり、みなさんに謝罪メールを出したっけ・・・

 

・・・うむ・・・

 

・・・目から・・・汗が(;;)

 

・・・なんだ、この、黒い気持ちは・・・

 

Ans. 嫉妬です。

 

Ans. 嫉妬です。

 

そのときわかった。なぜ売れないアーティスト同士でグループを作っても壊れてしまうのか。乏しいもの同士が集まっても助け合えることはまれであること、売れたい売れない作家が集まって、売れるようになるのは、なかなか難しいことだということ。

 

なにより、わたしが自分の売れなさに傷つき、それを克服していないこと。自分が弱っているのにひとを助けられるなどということはないこと。

 

だけど、縁あって委託販売してくれた仲間が売れて嬉しいのも本当の気持ち。

その売り上げのいくばくかを事務所に入れてくれる配慮も嬉しい。

 

いま、わたしの事務所やBASEで委託販売を受けている作家さんは多くないが、みんなその人柄や配慮でわたしを幸せにしてくれた方ばかりだなぁと気づく。

 

ちなみに以下の木葉さんも癒しメールをくださるよいお方である。

 

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助けられているのは、自分なのだ。

青条さんがNOTEで良い文章を更新していると、あーいい文章だなぁーと思い、自分も頑張って文章を書きつづけられたじゃないか。

 

そして、自分が創作をすることに幸せをくれた、たくさんの方々がいたじゃないか・・・感謝しないといけない。

 

自分が弱っていると視野狭窄に陥り感謝できなくなるし、人の幸せを祈れなくなるし、人を助けられなくなる。まずは自分を元気にして、嫉妬や焦りを自分が頑張るエネルギーに変えてゆこう、そう思うのであった・・・つうかそんなせまいところで競うのがおかしいZe!

 

 

おでかけしよう、空が大きく見えるところへ。

 

 

そんなわけで青条さんの新刊「コロナウィルスと燕」完成めでたい!

 

めでたくうちの事務所のBASEで通販を開始しました。

 

ここにはコロナ禍の東京があります。

 

松岡の解説デビュー作、ぜひお手元にどうぞ☆彡

 

 

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