精神保健の会で朗読した「むすこ削り」という詩が好評でした。
ああ、詩が、伝わった・・・という感じ、素晴らしいオーディエンスに感謝いたします。
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むすこ削り
わたしの息子は
あまりにも大きくなりすぎてしまった
息子をサックに入れて運んだら
わたしの腕は折れてしまった
凍る風が窓を叩くけれど
そこには誰もいない
わたしの息子はあまりにも大きくなりすぎて
世界中の誰からも見られてしまう
だから
むすこは削って三日月になれ
むすこは削って粉雪になれ
わたしの息子はあまりにも
もろく育ちすぎてしまった
緑がさわぐ春風も
むすこにとっては痛いだけ
夏の汗を乾かすそよ風も
むすこにとっては針のよう
このままでは息子はミミズクやキツツキの群れに
崩されてしまう
だから
むすこは削って三日月になれ
むすこは削って粉雪になれ
むすこは削ってこなごなになれ
「むすこ削り」が収録されたこちらのCDも何枚か買っていただき、ありがとうございました。
そのとき話題にもでましたが・・・この詩は、息子を削ってこなごなにしたいのではなく、息子の膨大さがしんどい夜もある・・・・そんな幻の風景です・・・。
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また、同じ会で、自分の書いた詩ではいちばん有名かもしれない「謝れ職業人」も少し朗読し・・・自分の罪深さに気づかされたりして・・・
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人はみな誰もおなじくらい尊い存在だ
といえるのは
安全な場所にいるからである。
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みんながいろんなことを投げかけるから、うけとめるだけなのだけど、うけとめてばかりいるといっぱいいっぱいになって吐いちゃうよね、その会はそんな結論だったかしら・・・違うか・・・
受け止めてばかりじゃ、こっちの精神が壊れてしまう・・・だから吐き出すことが必要ね。わたしは作品でしか、言えなくて。
嘔吐でいっぱいのゆうえんち、以下の新作に描きました。
こんなへんな詩人ですが精神保健の会のみなさんに受け止めてもらえてあったかい一夜でした。
心から感謝申し上げます。
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