松岡宮のブログ

詩でうた作り

東急新横浜線に乗った

 

「ちょっと奥さん、東急線から新幹線へ!つながったのよ。」

呼びかけるのは、上から「JR東海」「阪急」「JR西日本」の鉄道員

 

2023年3月18日、東急新横浜線が開通した。「新横浜」といえば言わずと知れた東海道新幹線の主要駅。自分のような東急東横線多摩川線ユーザーにとっては大きな変化である。さっそく乗ってきたので、そのときの印象をここに記す。

 

 

ところで、昔、むかし・・・東急目蒲線というものがあった。

25年ほど前に東急沿線民になったわたしは、ぎりぎり自宅のそばの路線として乗った記憶がある。4両編成の可愛い列車。「鵜の木駅」ではホームの長さが足りなくて、うしろ1両のドアがあかなかったのを印象深く覚えている。

 

つたない図であるが、当時の印象はこんなふうであった。

 

 

目蒲線は、目黒からゆるく西に弧を描きながら蒲田まで南下する路線であった。

 

(五反田と蒲田をむすぶ池上線が同じような弧を描いており、よく似た目蒲線との区別がつきにくかった。かってはライバルだったという成り立ちを知り、両者がなんとなく似ていることにも納得した。)

 

2000年に目蒲線が「多摩川駅」にて「目黒線」と「多摩川線」に分かれた。

 

図示すれば、以下のようなイメージである。正確性に乏しい拙い絵だが・・・。

 

 

まだ新横浜にはつながっていない。

 

目黒線」は、目蒲線の「目黒~多摩川」の間の路線を含むが、東横線と並走するように武蔵小杉・日吉まで延伸し、これからの発展が約束されたような路線であった。目黒からは地下鉄南北線三田線とも相互乗り入れをし、青いボディがまぶしかった。

 

一方、盲腸のように切り離された「多摩川線」は、多摩川と蒲田という短い距離を往復する路線になった。

 

 

個性ある「メカマ」の名称が無くなって、少しがっかりしたのを覚えている。

メカ魔・・・

メカ魔・・・

メカマの音が魅力的で、ちょっとした動画を作ってみた。

 

youtube.com

 

実は、この3月末、メカマ病院で手術をしたのであった。たいした手術ではない。

そのことは、またブログの記事にする予定である。

 

 

それから目黒線は、武蔵小杉の発展もあり、その存在感を増していった。たとえばわたしが多摩川駅から都心に行くときに、東横線ではなく目黒線を選択することが増えた。目黒線は比較的新しい路線だからすいていると思ったのもつかの間、いまや目黒線は通勤時には6両編成がぎゅうぎゅうになるような発展ぶりである。

 

一方の多摩川線は、4両編成だったのが3両編成へと短くなり、始発から終点まで約10分の短い路線、地上をゆっくり往復する。

 

園児による多摩川線の描写。AIには描けない絵・・???

 

上の図で園児が描いているようにグリーンのイメージの多摩川線は、すべて各駅停車。

まさに地元密着のローカル線の雰囲気を漂わせている。

地上の鉄道。木造の地上駅。

夏には伸びすぎた草になぜられつつ、ときには強い風に吹かれながら、居酒屋や店舗の店先を眺めながら、多摩川線は今日ものどかに走る。住民は多いのでそれなりに混んでいる。

 

(・・・蒲蒲線ができたあかつきには、空港とつながり、渋谷とつながり、埼玉とつながるぞ・・・)

短い区間を往復する多摩川線は、そんな夢でも見ているのかもしれない。

 

 

 

前置きが長くなった。

 

そんなふうに、目蒲線から分かれた目黒線の発展をさらに後押しするように新横浜まで延伸となったのが、今回の東急新横浜線であるという印象がある。もっとも、目黒線だけでなく、東横線と直通する新横浜線の列車もあるのだが、自分のなかでは、かつて目蒲線だった路線の一部が発展を続け、いよいよ新幹線につながったというイメージがあった。

 

絵にすると以下のようであろうか。

(正確性に乏しい絵で申し訳ない・・・)

 

東急目黒線東横線の住民は、いままで菊名駅で乗り換え、1駅だけ横浜線に乗って新横浜に行っていたのが、これからは乗り換えなしで東急線のみで新横浜に行ける。

東急線から東海道山陽新幹線へのアクセスが良くなり、新幹線に乗りやすくなる。

すごい変化だ。

 

多摩川線と目黒線の分岐点である)多摩川駅の柱にあったアピールポイントはこちら。

 

菊名駅乗り換え不要!の文字をみて、なんとなくその重要度が下がった菊名駅周辺のしょんぼり感を想像したりした・・・。

都民としては確かに、菊名や(新のつかない)横浜あたりのプレセンスが低下するかもしれない。

 

また、いままで行ったことのない「横浜アリーナ」の文字をぼんやりと観て・・・日産スタジアムはサッカーなどで有名だが、横浜アリーナはどんなホールなんだろう・・・どんな歌手がコンサートするホールなのかな?と考えた。

 

その疑問は、あとで解消されることになる。

 

 

「東急新横浜線」でネット検索すると、「2023年3月18日(土)開業相鉄・東急新横浜線ご利⽤ハンドブック」というのがあってわかりやすかった。

中部地方へらくらくアクセス」などと、西への旅をあおっている。

 

2023年3月18日(土)開業相鉄・東急新横浜線ご利⽤ハンドブックhttps://www.tokyu.co.jp/railway/service/activity/network/chokutsusen/pdf/chokutsusen_handbook.pdf

 

このハンドブックをみて、新たに設けられた駅「新綱島」が、東横線綱島」駅の比較的近郊にあることもわかった。

 

綱島街道もそのまま新幹線につながりそうな勢いであろう・・・ツナシマのプレセンスは上がりっぱなし!!

 

・・・そして日吉を出た列車は、新設された「新綱島駅」を過ぎ、東急新横浜駅に到着した。本当にすぐ到着することができた。

 

以下は、降り立ったホームの写真である。

意外に普通の地下鉄駅っぽい・・・。

 

最近の新駅は、地下駅であることが多く、そうなると駅舎というものもないので、駅そのものが個性的というわけではなかった。

細い階段があり、トランクで上がるとしたら大変だろうなと思いつつ、てくてくと登った。

 

東急新横浜線の略称は「SH」、テーマカラーは「紫色」である。

サツマイモを思わせる、あざやかな紫は・・・そう、この路線が、薩摩まで続いているという意味合いも・・・あるのかも・・・???(ないか・・・)

 

雨の中、新横浜駅もお祝いムード。

 

 

さて、どこに行こうか。

春の到来を思わせる強い雨が降っている。

横浜駅前は、もちろんデパートはあるし、大通りがクロスして伸びて行くように、何もかも大柄な、いかにも郊外という雰囲気がある。

しゃれたカフェなどはあるものの、たとえば食料品を売るちょっとしたスーパーや八百屋などは(あるとは思うが)なかなか見当たらない。

ああ、なんだか、お菓子を買いたいな・・・。

 

実は、5年ほど前は自転車で新横浜まで来ることがあったので、そこそこ土地勘があった。

そんな中でも印象に残ったのはやはりドン・キホーテ

お菓子を買えるのはあそこだ!とばかりに、駅の近くにあったドン・キホーテに向かった。

 

・・・確か、こっちのほうにあったはず・・・傘を差しながらテクテクと・・・テクテクと・・・はぁはぁ、まだ先か・・・

 

思ったより距離があった。

 

自転車の感覚では「すぐだ」と思っても、徒歩だともう少し時間がかかる。自転車の感覚で考えてしまったのだ。はぁはぁ。

 

びしょ濡れになりながらお店に到着。

1~2階が販売フロアとなっている、広い店舗だった。

都心のドンキのように混雑もしておらず、買い物がしやすい。

店舗をめぐると50円の靴が売っており、おお・・・安物好きな自分は迷ったが・・・結局買わず、美味しそうなお菓子などを買い込んだ。

松岡の買い物はお菓子ばかりである。

 

傘を開きながら、また駅まで戻る。

駅前を歩きながら、若い女性が多いことに気づいた。

それはそれは異様なほど・・・若い女性が多い街だ。2人組、3人組・・・綺麗なトレンチコートを着た女性、斜め掛けのポーチをかけた女性、グループで荷物を見せ合う女性、女性、女性。ただならぬ女性の多さに驚き、その理由を知りたくなった。

 

・・・新横浜は若い女性が全国から集まってくる場所なのか・・・?

 

・・・ここには、女性を誘因する何かがあるのか・・・?

 

・・・相鉄線東急線の新線開業に関心のある女性がそんなにも多いのか・・・?

 

 

・・・などと思ったが、実はその日、ジャニーズWESTのコンサートが横浜アリーナであったのである。

 

そうか、なるほど、横浜アリーナは新横浜の駅前にあるホールで、ジャニーズ西(←訳すな・笑)のコンサートなどが行われる会場であったのだ。

 

いつか、わたしも誰かのコンサートに行くかもしれない、そんなときに新横浜線は有用であろう。

 

それにしても、こんなにも女性をひきつけるジャニーズとは、ものすごいものだ。

アイドルという概念をやすやすと越えて・・・もうなんというか、ひとつの王国のようではないか・・・。

 

今更ながら、ジャニーズの存在の大きさに気づかされた・・・本当に今更、何を言っているのやら・・・

しかし、素敵な男性にはすぐ惚れてしまう自分だが、ジャニーズの歌手に関心を持ったことはない。

ぽた、ぽた、ぽた、ぽた。

コンサート会場に向かうせまい舗道、ジャニーズのコンサートの案内板を抱えて雨の中立っている警備員がみえた。警備員は雨合羽を着て傘もささずに直立しながら案内の仕事をしている。お仕事お疲れさま。舞台で歌うのも素敵なお仕事だが、そのコンサートを成功に導くため、制服を来て看板を持っている人のほうがわたしにとっては神様なのであった。

神様は、右にも、左にも、どこにも、いる・・・

 

もちろん駅にも!

 

そんな神様たちの待つ駅へと戻った。

 

この先は、海老名へ、湘南台へ・・・

さらに西へと向かう表示に旅情を引き立てられる。

 

自分は東急沿線民なので、東急線ー新横浜までに関心があった。しかし東急新横浜線の列車の多くは新横浜で終点になるわけではなく、新横浜を越えて相鉄線に乗り入れる。

海老名の駅は行き止まりで、そこがほんとの終着駅。

厚木育ちの自分にはなじみ深い相鉄線海老名駅

JR相模線と間違われやすい相鉄線

変わった色の制服だった相鉄線、いまは。スマートなネイビーカラーに・・・

 

・・・ぼくはずっときみにあこがれていました・・・東急線、きみに・・・

うん、小田急線はぼくのそばにいたけれど・・・ほんとうは、東急線、きみとつながることが、ぼくのゆめでした・・・それが、かなった・・・

相鉄線の小さな声が聞こえた気がした。

ヨコハマネイビー、重たい色彩に名前を付けながら、アイツいよいよ東急に注ぎ込まれ、美しい時代へ!融合する。

 

そうなのだ、相鉄線が東急へ注ぎ込まれるという側面もあるのだ。

 

・・・東急の駅にまだ馴染のない「EBINA」の文字!

 

 

東急と相鉄。

のるるんと そうにゃん。

その融合を、今しばらく、楽しもうではないか・・・。

(この写真は駅員さんの許可を得て撮りました)

 

 

また、もうひとつ存在感を増したのが、横浜市営地下鉄である。

横浜市営地下鉄は、あまりなじみのない路線だったが、以下の広告などをみていると意外にカッコよく、自分のなかでその存在感が増してゆく。

 

 

 

東急新横浜線ホームは横浜市営地下鉄の近くにあり、市営地下鉄への乗り換えもよさそうである・・・そうか、東急線が新横浜まで直通するということは・・・市営地下鉄とも直通するということか・・・。

 

多摩川駅からあざみ野駅まで・・・つながっているということだ!

 

・・・もともと つながっているが・・・。

 

 

以上。

ある雨の日に、東急新横浜線に乗った記録を書いた。

 

しかし、この路線の本当のポテンシャルは、これからおいおい実感されるのではないかと思う。

東急沿線民として、おおいに利用してゆきたい。

おわり。

 

 

記事はこれで終わりです。以下は投げ銭です。

 

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