石垣島の南の海岸線に佇むのは、ゆるキャラの「ぱいーぐる」。カンムリワシをモチーフにしており、本当は冠をかぶっているのだが、ここではなぜか警察官的な衣装を着ているのでそのカンムリが見えない・・・。
空は雨、海は凪。港に船がゆらゆら停泊する。
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石垣島に住む友人が事前に行きたいところや食べたいものをたずねてくれたのだが、ガイドブックをみても何の意見も出せない自分がいた。
結局、島を一周ドライブしてくれることになった。
目標としては、北東にある平久保半島の先っぽにある平久保崎灯台をめざす計画である。大変眺めの良いところらしい。
のぼれる灯台ではないが、これまで「のぼれる灯台」を巡ってきた自分にとっては嬉しい案で、本当に友人ご夫婦には感謝である。
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出発の日も雨・雨・雨であった。
猫が外に出ないように、そーっと朝9時台に友人宅を出発。
止まない雨のなか、友人の畑に寄りつつ北上開始。
友人は広大な畑を持っており、ヤギを飼ったりバナナを育てたりしているそうで、とてもうらやましい。わたしもそんなふうに自給自足の生活がしたい・・・。
緑の多い風景のなか、シラサギ(?)などの白い鳥が何匹か降り立って、何かをついばんでいるのが見えた。友人によればシラサギが畑にいるのは珍しくないとのことで、野良のクジャクもいるということである。また牧場もみられたが、それらはここで育ったあとに松坂牛になったりすると友人が説明してくれた。豊かな自然を見せつけながらボックスカーは北へと進む。
さくらんぼのような形の石垣島。その北側となる細長い平久保半島にも小学校や住宅などが立ち並び、そこに生活があることを感じさせた。
のどかな畑や住宅地のあいまを走り、ほどなく到着した平久保崎灯台は、意外にも何名かの観光客で賑わっていた。
東シナ海をバックにたたずむ、白く優しいフォルムの灯台。雨のなか、背筋を伸ばして佇んでいる凛々しい姿。初点灯は昭和40年とのことである。約60年前だ。
石垣島北端の碑が立っている。
あまりに風景が素敵なので「恋する灯台」に認定されたそうで、「ぱいーぐる」も得意げである(?)。
霧に煙る東シナ海。寒そうな風景だが寒くはないのがすごいことだと思う。
そして灯台の周辺は、なかなかの絶景である。
海岸線がゆるやかにカーヴして島の形を縁取ってゆく。境界線にエメラルドグリーンの波が打ち寄せる。亜熱帯の生命力あふれる草木が地上を満たす。島が生きていることを教えるような森の息吹。
大きな島ではないけれど、雄大な自然に囲まれていることを感じさせる
小高い丘があり、登りながら配信している人もいた。わたしも登りたいな・・・と思った。しかし自分は運動神経も鈍いし、傘を片手にブーツだし、濡れた岩面、大丈夫かな・・・と思いつつこわごわ登ってみたら、素晴らしい景色を見ることができた・・・が、怖くて降りられなくなってしまった・・・。
わたしが降りられなくなっているところを友人が写真に撮っていたのが上の写真である。
結局、ヨチヨチ歩きで降りたのだが、日本が島国であり、海に囲まれているのだという認識を新たにした。
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それから友人が、やきものの「太郎窯」に立ち寄った。
こちらのリンク?
わたしも何気なく降りて、友人と一緒にショップに入ったら、予想以上にお品物がすばらしく、また値段が手ごろだったので、以下の2点をついつい購入してしまった。
本物のプルメリアみたいな髪留めと、トカゲみたいなものは4本の足がビュンビュン動くマグネット。どっちもお気に入り。
帰り道に、砂浜にも立ち寄ってくれた。もう少し暖かければ泳ぐことだってできちゃう、本物の砂浜だ。
島ならば砂浜があるのは当たり前なのだが、わたしの住む大田区には人工砂浜しかなく、そこはこんな風景ではない。東京に住む人間にとって遊泳できる自然の砂浜というのはもはや奇跡のような場所に思える。
流れ着いたサンゴみたいなものを指先で拾い上げると、それはクニャリと柔らかく折れた。なんだかよくわからないものたちを打ち上げながら、波は途絶えることなく押し寄せる。
プリメリアの髪留めをさっそく着ける。
海は良いですね・・・。
その後は車内でウトウトしてしまったが、「石垣島でいちばん長いトンネルを通るよー」と教えてくれたので撮影。トンネルがあるというのはけっこうな山もあるようで、石垣島は海だけでなく丘や山も魅力的だと気づかされた。
今回は輪郭線をなぞったが・・・次は中央部だ!
平久保埼灯台に行った記録は以上である。
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あとは外食の記録をふたつ。
1)小さなお店で「八重山そば」
八重山そばは麺がまっすぐである。太くてコシがあり、優しい味わい。とても美味しかった。
以下の2つは、八重山そばにかけるためのスパイスだそうだ。
左は島胡椒のピパーツ。シナモンみたいな香り・味がした。
右はコーレーグース。「唐辛子の泡盛漬け」だそうだ。実は辛いので注意して・・・と言われる前にたくさんかけてしまった。
2)繁盛してる定食屋さんで野菜炒め定食
レバニラ炒めも良さそうだが、野菜不足かなと思ったのでこちらに。
完食して、友人に褒められた(?)。
いずれのお店も繁盛しており、地元の人の通う美味しいお店という感じだった。
そんなお店に連れて行ってくれた友人夫婦には感謝である。
そしていよいよライブの時間が近づいて来た・・・。
(続く)