ポエトリー松岡宮のブログ

気管支喘息でひぃひぃひぃ

秩父よあなたは暑かった(2)長瀞途中下車

 

というわけで念願の秩父鉄道に乗りこみ、「長瀞(ながとろ)」駅で途中下車した。

意外と若者がたくさん降りていった。長瀞は令和の若者に人気があるようである。暑い。

 

 

上の写真の「天下の勝地」とは、かの渋沢栄一が長瀞を表現した言葉とのこと。

また鉱石が好きな宮沢賢治も長瀞の地質を見に来たことがあるそうである。どうやら長瀞には人を惹きつける力があるようだ。

 

 

歓迎ムードただよう三角屋根の駅舎を抜けると、そこに広がっていたのは「観光地」であった。

 

見て下さい、この観光地らしさ。

ピンクや黒の幟(のぼり)がはためき、「秩父プリン」という文字もみられ、植え込みなどもよく手入れされている、懐かしく美しい駅前の風景。

食べ物屋さんや謎の洋服屋さんもみえる・・・。

若者のグループが手持ちのファンを片手にそぞろ歩く風景もフレッシュで、ほっとするような観光地らしさがあった。

 

 

さて、どこに行こうか?

長瀞といえば「ライン下り」であるが、この暑い中舟に乗る元気はなかったので、ロープウェイで宝登山(ほどさん)の山頂に登ってみることにした。

どこかめでたい名前の宝登山は標高497m、山頂には神社や動物園があるようだ、それはいい、わくわく。

 

では、ロープウェイの山麓駅はどこだろう?

こっちかな?

うん、こっちやろ・・・と、ろくに調べもせずに鳥居をくぐり、灼熱の舗道をテクテク歩いていった。暑い。

 

 

しかしなかなかロープウェイは見えてこない。暑い・・・

 

ロープウェイの駅はまだか・・・まだ見えない・・・遠いな・・・・。

 

きつい日差しが舗道に黒い影を作る。

影の中に入ると少し意識が戻るが、また影から出て日光に刺されると意識が灼かれるようで、もうろうとしてきた・・・

 

・・・どこかで休みたい。

 

と、その時、「長瀞トリックアート」の看板が見えた。

「よし、休むか」

と思って向かった「長瀞トリックアート」は立派な瓦屋根の建物で、まるで竜宮城のようであった。

 

www.nagatorotrickart.com

 

ここは美術館なのかなと思ったが、仕掛けのある絵が描かれており、絵と一緒に写真を撮って楽しむ施設のようであえる。たとえば下のような壁画がある。

 

ここに子どもなどを立たせて恐竜に食べられそうな写真を撮ることができるのだ。

さぞかし思い出に残る写真になるだろう。

しかしわたしはひとり旅。

暑さという怪獣に喰われて自撮りをする気力もなく、片隅のお休み処でひたすら休憩していた。

 

なんか癒される空間。

 

クーラーがよく効いており、熱中症になりかけの身には本当に有難かった。

 

建物の裏側に風情があり、よく手入れされた庭は夏の盛りを物語っていた。

おかげで少し元気を取り戻すことができた。

 

(なお、この「長瀞トリックアート」は2025年9月30日で閉館だそうだ)

 

 

「長瀞トリックアート」で休みながらロープウェイ駅までの経路をスマホで確認すると、道はこちらで間違いないようだ。残りは徒歩10分ほどだろう。意を決して炎天下の下、山麓駅までまた向かうことにする。

ヒィヒィ。

ハァハァ。

10分程度歩いて、やっと「宝登山麓駅」にたどり着いた。暑い。

 

 

駅でチケットを買い、すぐにロープウェイに乗ることができた。駅には小学生の子どもを連れた親子連れが多いが、外国人や高齢者グループも見られた。座席に座れないほどの混雑で、こんなに乗せて大丈夫なのか・・・?

 

 

係員がドアを閉めると、黄色い「もんきー号」がゆるやかに登り始めた。

空中遊泳のように色彩ある風景が下に広がってゆく。カセットテープがにロープウェイの説明を始める。

・・・このロープウェイは全長832メートルの距離を約5分で結んでいる・・・

そんな案内を聞きながら、キュルキュルという音や振動を感じていた。怖い。

車内は混んでいる。座席に座った高齢者が汗を拭いている。子ども連れの母親がスマホで子どもを入れた風景写真を撮っている、こっち見て。見下ろせば下方には鬱蒼と茂った森が幾重にも広がっている。ふもとの駅が遠ざかり、小さくなってゆく。わたしは汗をかいている。冷や汗だったのかもしれない。何しろ空中に浮かんでいるのだ。怖い。

 

 

眺めが良すぎて不安な気持ちになってきたが、すぐにゴンドラは山頂駅に到着した。

 

 

ひとまず目標達成。

しかし暑さですっかり疲れ果てた自分は、動物園や神社まで行く元気はなかった。

山頂駅の待合室(休憩所)でひとまず休んで、またロープウェイで帰ることにした。

 

 

休憩所には子どもサイズの秩父鉄道の制服があった。子どもに着せて写真を撮るのであろう。金色のラインがかっこいい。

 

あとで知ったのだが、秩父はアニメの舞台になることが多いらしい。

以下は「私に天使が舞い降りた!」というアニメのキャラらしい(?)よくわからぬ・・・。

 

 

そうして宝登山頂駅でまったり過ごし、また次のロープウェイで麓の駅まで降りた。

「体力のない人間に登れる山などない」と当時のメモに書いてある。

 

そして、重要なことを知った。

 

「ロープウェイ「宝登山麓駅」と長瀞駅をむすぶシャトルバス(無料)がある」

 

・・・のであった。

 

 

 

このシャトルバスを使えば、行きの行程であんなに暑い中歩かなくて済んだのだ・・・ちゃんと調べないのがいけなかった。

おかげで帰りはラクに長瀞駅まで戻ることができた。

 

 

そろそろ宿に向かう時間となった。

長瀞駅ホームの日陰になった部分に立ち、次の列車を待つ。

暑い。

 

 

(つづく)