・・・不穏だ。
・・・こわい。
このところ、街を歩いていても、何か、安心できない空気を感じる・・・東京だけでしょうか。
その日も、通勤中の新宿駅地下道で、何か不穏な空気のかたまりが向かってくるのを感じたのだ
あれは何だったのだろう?
工事のために狭くなっていた通路
少し前を歩いていた女性がクルリとこちらのほうを向いて急にこちらに向かって歩いてわたしとすれ違った
心なしか 怖い顔で
そして向こうから少し挙動のおかしな雰囲気の男性が来る
若くない身をアンバランスに揺らしながら歩くその緩いジーンズの下半身をこちらにみせながらすこしいじくってみえたのはわたしの気のせいだったのか・・・
自分も防御をすることが一つの習慣となってしまった、目があうのは攻撃のしるしだと・・・動物園ではそのように言ったのだ・・・サルが。
新宿駅に風は吹かない、不穏はただ、ぐるぐる廻る。
だけどこの駅がわたしのふるさとのようなもの。
紺色の制服の東京メトロ駅員があちこちにたたずんでいる。
最近、また、鉄道の圏域で、暴力行為をしたり、そんなニュースが報道される
その都度 東京メトロの駅員は大きくなる。
・・・駅員防御スーツ制服!!
ただでさえ肩幅の大きなジャケットは防御具を仕込んでさらに大きくなり
金属たちが触れ合う音さえするのだ、駅員が歩けば、防御が歩く・・・じゃらじゃら、きんきん、あの3つ並んだ金のボタンは、何かを発射するボタンなのだ、駅員を守るために、3種類の、液体、気体、個体が、駅員から噴出するのだ、風の流れない、この、地下駅で。
この都会で、信頼できるひとは、誰ですか?
いつも大勢で取り囲んでいる広告はいざというときに動かないし助けてもくれない
新宿は世界で最も利用者の多い駅でたぶん人心のざわつきにもっとも敏感
弱さをなかなかみせられないけれど
わたしはそのときものすごく孤独だった!
スイーツを売って明るい新宿駅
たくさんの人が行き交う新宿駅で
わたしはとても孤独だった
だから自分のなかから攻撃音が聴こえてくるような気がしたのだった
カタストロフィ50年 便秘のくすりの破壊力
すべては自分のイメージのなかで
おどろくような惨劇がこの世界に訪れる
そんな予感に震えていたのだった
♪