4月も半ばだというのに寒い日が続きます。
雨音が階段を下りてくる足音みたいで
怖くて
あんまり眠れなかった朝
ガスファンヒーターのスイッチを押して 19度くらいの温風を足元に当てながら
事務所で仕事をしていた
緊急事態宣言にある東京で 人と会うお仕事はすっかりないけれど
パソコンでやるお仕事は変わらず押し寄せてきており
家に戻らねばならぬこともあり
家と事務所を
いったりきたり
短い路線の電車みたいに
雨の日も
いったりきたり
昼間の道路には宅急便のクルマだけがみえた
人通りは ほぼ なかった
だけど どしゃぶりのなか 駅にたどり着けば
金網のむこうの桜はずいぶん長持ちして咲いており
駅員さんも まだそこにいる
少し暖かい日に脱いだ上着のジャケットを
寒い日にはまた着こみながら
手には手袋
顔にはマスク
手抜かりのないりりしい制服
しっかり自らを閉めたボトルみたいな駅員が
まっすぐに立っている
コロナの前には 戻れない
それはじわりとわかってきたけれど
駅員の姿は変わらない
いろんなリスクを人間であるその身に引き受けながら
今日もおなじダイヤの上をなぞって動いている
駅員
わたしのほかには あまりお客さんのいない車両に乗り込み
シートに座ると お尻からほっとするような温かみ
ふかふかしたシートが じんわりと暖かい
大田区の防災放送が1日一度 鳴り響く 不要不急の外出はお控えくださいと
そんな東京の片隅の街に
こんなにすいた列車が走っている
ダイヤも普段通りで
美しく ここちよく 暖かいお出迎えを準備して
制服も完璧な駅員たちが 手抜きはしないで待っている
来るか来ないかわからないお客がいつ来てもいいように
いつだって暖かくして待っている
実家やふるさとのようだったずっとずっと待ちわびながら暖かいシートは
桜の下を往復している
そうか
わたしにとって電車とは実家だったのか
いつの日か
恩返しなど しないと ね
人に逢うのはしばらく我慢ですが メールやZoomなどでお仕事上の交流はしています。
一時的に生活の場を事務所に移し・・・
いつもよりちょっと読書などできているのが嬉しいですね。
タブレットでTEDをずっと流しながらお仕事しています。
英語、上達したらいいなあ。
BandCampはじまりました(←冷やし中華ふうに)。
聴いてくださいね♪