駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

ひつじ雲のかなた

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母のように恐ろしい鉄塔

広い空には電線が張りめぐらされて

あなたをみている

鉄塔はいつでもあなたをみている

それはなくてはならないもので

スズメの飛べる高さよりなお高くから

よいこ よいこ と

子守歌など歌ってくれる

良くとおる高い声

わたしはあなたが恐ろしい

丘の向こうにドッタと建っており

どんな強い風にもドッタと建っており

空のすべてにちりばめられたその手その腕

こちらをみている迷いのない

その目が

 

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いらっしゃいませ

にゃ

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はい 来ました

にゃ

もう廃業した中華料理店の玄関で憩う 

夜の猫と書いて 夜猫(やねこ)

たくさんの店が廃業してはまた開業するこの街の風を

浴びているの

天国のご主人さまが 白いエプロンで

夜猫 いらっしゃいませ

猫のための中華丼を 用意していますよ

 

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金色に光るレールの向こうが北西

夕空に ひつじ雲

さっき通り過ぎて行った上り列車が

あの雲の方向へ 行ったよ

運転士の手袋が真っ白く指さす先は

ひつじ雲のかなた

誰もいない 電車の楽園のような場所

なのでしょう

乗客をすべて下した電車が

白い雲になって 

広がる

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樹も

生きているので

少しずつ 変化するんだなあと 感じます

いや 晴れた日には

少しずつなんてもんじゃない!

木の枝 木の幹 あちこちから

蛇が噴き出すみたいに空を目指してあちこち飛び回る

生きているものは

空の広さにあわせて腕を広げてゆくのね

深呼吸して胸を張る

誰も待たない明日のために

 

 

LimitedExpress383

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