東京の街は来るべき大震災を誰もが半透明の袋に詰め込み
袋の口はきちんと結びましょう
思え 思えと
ナイフエッジ・ステーション
外国から来るテロリストたちが画面を彩る
前に
おなじ国民であった 乗客が
駅員の制服の胸倉をつかむの
駅員の頬の骨を打ち砕くの
駅員の袋が 破ける 音
外国の飛行機が日本を攻めにくる
前に
日本の国土が揺れ動く
駅もレールも歪み落ちてゆく
そんなふうに
空から 地から 海から
あらゆる方向から駅を脅かすものは数多く
エッジに立つ駅員は今日も眠れそうにない
駅員の頬骨が風にさらされている
眠れそうにない
♪