駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

連結部分の扉をあけて

今日 ある駅の トイレに入ったら

男性駅員が 掃除を していた

ふぅ・・・

大きなゴミ袋を持って

はぁ・・・

異様に乾いた 風をたたえて

鏡の前に 立っていた 背中を向けて

「当駅では男性職員が清掃のために立ち入ることがあります」

・・・ガ ガ ガ 変身中ですお母さま・・・・

トイレでは誰もが鎧をまとう

彼の、鎧、つまり制服を着こなした、しゃれた駅員を

扉の向こうに感じながら、

湯気、ゆげ、用を足す、わたし、

ああ 

いまわたしと駅員の間には何の関係もない

ああ

ここで出会っているという関係すらない

制服は

男性の肉を無罪にし

男性の筋を無力にし

男性のすべてを 無化するのだ・・・・

だから駅員 わたしはあなたと同じ強さで

自分の肉を罪に問わず

自分の筋に力を求めず

自分のすべてを無化します

汚い やさしい トイレの なかで

わたしは駅員に出会わなかった

駅員はわたしに

出会わなかった

それからわたしは

女性専用車に乗り込む

ふぅ

そして連結部分のドアにもたれる

ガラスの扉の向こう、真下に連結部分、空いたスペース、その向こうに男性たちの群れ・・・

やがて停車した駅

そこは 地下鉄から乗り入れている駅で ますます乗客が乗り込み混雑する・・・

い い いきぐるしいです・・・・

・・・女性だけでもこんなにラッシュになる

なんて・・・

わたしは ふっと 思いついた

この 連結部分のドアを開ければ

空いている連結部分の面積ぶん

立つ場所が 拡がるのではないか・・・・・

・・・かたたん・・・・すぅ・・・・

さっきのカーブで扉が開いてしまった・・・・・ような顔をして

すっと 扉を 開けたままに して みた

そして開いたままの連結部分の扉を自分のカバンで押さえてみた

・・・真ん中に立つ

ってのは

危険なことなのです・・・

さようなら、わたしを守ってくれた、はごろも、たち・・・・

おんな、というバッジを半分捨てて、

性別という概念のない砂漠に飛び出してゆく・・・・

いま

ひとりぼっちです

まるでコウモリが翼を広げるみたいに

連結部分に乗ったまま

身体が半分ずつ、ちぎれそう、

戻れない

進めない

連結部分にいま

ひとりぼっちです

都心の鉄路の裏切り者

恐ろしい事をしてしまった はず なのに・・・

あれ・・・

ドアを開けているわたしを

誰も 責めない

誰も 気づかない・・・

誰も こっちを 見て いない・・・・

女性と

無性別との

境目は

扉とか

ガラスとか

平面的な

ものでは

なかった

らしい

と そんなわけで

身体の半分が女のまま

身体の半分は無性別になってしまった

この身体で

おうちに

お帰りなさい

そんなわけで無事に生きています。

最近やけにお腹がすいて、仕事帰りにドトールで軽食を頂いたりしてしまいます。ほんとにこらえしょうがない・・・・・。おやつくらいで我慢すればいいのですよね。おなかすいたすいた。

時々、大企業でアルバイトをしています。いつも社内報をいただきますが、その社内報に「社員の結婚・おめでとう~」とか、「社員の出産・おめでとう(***ちゃんおめでとう~と赤ちゃんの名前入り」)のページがあって、びっくりしました。そこまで個人的な事情を分かち合う必要があるんだと・・・・・。まあ、おそらくそこに載るのは正社員だけであり、扶養とかそういう関係で、社員の家族も社員、みたいな感じ、なのかな・・・と思うのですが・・・・。わたしの知らない連帯があったようです。