駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

高架線ドレッシング/読書感想文

高架化された京急の風景。

運転士も心なしか、高地の空気を吸い込み、透明化する・・・。

こうして運転席の後ろに立っていると

運転士の肩や身体を抱きしめることが出来る

男性の髪の毛は少し違う匂いがするかもしれない

いや 

だめだ

そこで触手が伸びてくる

すこしわたしの息が止まる

わたしこそが電車に、線路に、運転士に、からめ取られて、抱きしめられている、のだ

だめ

抱かないで

まぜないで

いっしょにしないで

と そんなわけで

運転士とわたしが一体にならぬようにその境目部分にはガラスがつきました

運転士とお客は異なるもので、分離しなくてはいけない

つつがない つつがなくない つつがない ために

お客さん、いいですか、わたくしはあなたと共有いたしません。

風景も

知識も

呼気も

排泄も

何一つあなたとは共有いたしません、信号よし。

ピンと伸びた運転士の視界には何色の鳥が横切るのだろう

触手が口をふさぐから黙っているしかない高架線で

空の雲の深さが

少しだけ 秋だった

ゆうべはイベントに出てくださるケンゴさんと打ち合わせでした、そしてなんと、わたしがケンゴさんのテーマ曲を書かせていただくということになりました・・・なんという名誉・・・わたしのヘタクソな曲でいいのでしょうか・・・と、心配になりますが、ものすごくモチベーションが上がって、夜中にワーッとハシラだけ作ってしまいました。(やればできるんだなあ、自分)今年はこのようにイベントにあわせた音作りの機会が多くあり、自分がちょっとだけ進歩しているのかと、うれしくなります。

でも、もっとうまくならなくちゃいけませんね。

どくしょかんそうぶんです。

ツレがうつになりまして

「わが家の母はビョーキです(1,2)/中村ユキ

といった精神疾患系漫画を読みました。「ツレうつ」は有名ですが、漫画ははじめて読みました。ルミネのルミ姉みたいな主人公の表情が可愛かった。漫画の絵が味わいあって、いいですね。

「わが家の母はビョーキです」は、表紙のイメージとは裏腹な、重い読後感を残す漫画でした。漫画家である主人公(著者)の母親が統合失調症でしかも早期に治療を受けなかったために?悪化したケースだという説明があります。

★若き日の母がかわいいですね。可愛く描かれています。

★なぜか登場人物の頭に鳥が乗っている描写が多く、漫画でなくては出来ない表現だなと思いました。鳥がよい味です。あとイライラした主人公が真っ黒く描かれ、「トーシツ入門」などの本を読んでだんだんクールダウンすると白くなってゆく病者は、漫画ならではの表現で、すばらしいと思いました。

★包丁がよく出てきます。こんなにギャグっぽい絵なのに、怖さが伝わってきます。お母さんは、死に向かいやすい人である、ということが、伝わってきます。

★本人は診察時にもきちんと病状を伝えておらず、服薬が途絶えると悪化した。非定型に変えてよくなった。筆者(患者の娘)は「脳の病気と知ったら安心した」とのことです。

★漫画の読者としては、壮絶な闘病の合間にはさまれる、美しい場面が心に響きます。「お母ちゃんユキを産んだときが生まれて一番幸せだったのよ」というお母さんが可愛いです。この場面が作者は描きたかったことでしょう。この漫画は、闇とか星空がとても美しく描かれていて印象に残るのですが、闇のなかにあるから星の光は美しく見えるのでしょうか。

★いい漫画なのですが、読後感がとても重くて、読み終えた後しばらく寝込んだほどでした。まったく違う漫画ながら「闇金ウシジマくん」みたいな読後感・・・疾患の知識を得られるということもありますが、母子関係再生の物語のようにも読めました。

★家族として失敗だと思ったことも書いてあるなど、全体を通じて筆者の優しさというか真面目さが伝わってきます。筆者、いい人なんだろうなあ・・・筆者がこれを書いたことで、過去の痛みが癒されていると良いのになあ、と、この筆者こそ幸せになってほしいなあと思いました。