駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

お客さま という名の身体

本文と写真は関係ありません。

お客さま・・・・

と わたしの横腹をつかむ 駅員

お客さま・・・

が、飛ばないように、駅員が、押さえて、おりますから・・・

ね。

わたしに身体などあったのかしら、ふだんは自分の身体なんて、見逃している。

風に流されて西に南に揺られて、ときどき身体の境界線を忘れる、だけど駅員が、その白い手袋が、わたしの肋骨あたりを両手で握る、ぎゅうと、持つ、わたしはまるで駅員の仕事用カバンのよう、強く抱かれる、お客さま、あぶない。

わたしの身体が見えるひとが、この駅に、いたなんて。

わたしの肋骨はそして、駅員の手のかたちに、へこむ、こんなに、駅員が、好きだった、愛されたかった、いや、ぜいたくなど、いいません、見られたかった、観られたかった、ましてや、声など かけてくれたら・・・・いつもそれは 街灯に集まる 蛾の織り成す 夢だった・・・・

だけど時々 駅員の笛を感じる 

そして やや下を見る

わたしの腹部に駅員の頭がある・・・

ああ・・・・・

駅員がわたしの肋骨に両手をあて しゃがみこんでいる

・・・お客さま、お客さま・・・・・

・・・行かないで 動かないで はみ出さないで 危ない・・・・

ああ 駅員にそんな言葉を投げかけられるとは・・・光栄です。

そして駅員の本質がわたしの皮膚に触れる

わたしの乳首でも臍(へそ)でもない、その3点を結ぶ三角形の重心あたりに舌を這わせる、注射する、麻痺させる、釘を打つ、これでお客さまはもう、飛ばない、で、済みました・・・・と、変な日本語で・・・駅員はいつも、優しい。

今日は自由が丘のパスタ屋さんでランチがてら、買ったばかりのネットブックで仕事などしておりました・・・。3時間くらい居座りました。ネットブックいいですね、バッテリーのもちが良いのが素敵です。

その後、「闇金ウシジマくん」8・9巻をブックオフで買って、おしゃれなカフェで読んでいたらすごくハマってしまい、泣きながら店を出て、漫画喫茶でその後の巻もおおむね読んでしまいました・・・・うううう、相変わらずすごい衝撃を受けます。

さびしい・・・・

認められたい・・・・

さびしい・・・・

孤独だ・・・・

さびしい・・・

関心をもってほしい・・・

さびしい・・・・

自信がない・・・・

・・・「お金」とは、そんな耐えがたい気持ちを抱いたときに、なんとかしてくれる、特効薬のようなものかもしれません・・・。これまでのわたしが、あまりお金を使わないで済んだのは、それはただ、恵まれてきただけ・・・飢えも知らないので食べ物に関心がないように・・・・・自分の欠落を満たすためにお金を用いるひとがいて、自分がそうでもなかったというのは、単に運が良かっただけのことでしょう・・・・だけど、ここ数年、わたし自身、お金の使い方が粗くなっていると思います。お金をかけなくては人が動かないような(自分自身にお金をかけなくては良い仕事が出来ないような)強迫が生まれています。年を取るというのは、だんだん、さびしくなることなのでしょうか。

ずいぶん先の話ですが、わたしは、順当にゆけば未亡人になります。あまり人を大事にしてこなかったわたしは、さびしい老後になるのかもしれません。もしもお金が残っていれば、お金でさびしさを癒そうとするに違いありません・・・・

・・・・K立信用金庫のお兄さんが遊びに来てくれました・・・・うれしい、心から、ほんとうに、うれしいわ・・・挨拶に来ただけと言うけど、わたしの育てた薔薇を見つけて ほめてくださった・・・・ああ、新卒のような、素敵な青年、またいらしてほしいわ・・・・

・・・何しろ古い 昭和の木造住宅なので・・・シロアリが危なかったそうなのだけど・・・・早めにいってくださって・・・ 床下や 天井に 換気扇をつけてくださったおかげで もう大丈夫といわれて 本当によかったわ・・・親切な青年の方でした・・御礼状を書きました・・・・・わたしの身体にもたくさんの換気扇をつけてくださって・・・・・耳にも換気扇 尻にも換気扇 はるかな西の 山なみ目指して カラカラと音を立てて 飛んでいます・・・・これでなんの心配もいらない・・・・360万で不安解消が買えるなら・・・それでいい・・・・死ぬより、いい・・・

さびしい・・・

さびしい・・・

・・・皺とり手術を勧められました・・・皺の多いほうが効果抜群だそうで・・・わたしは30歳若返ると言われましたわ・・・・女性は外見と若さが命だと 死んだ夫も言っていたわ・・・年上配偶者をもらうと老後がさみしいわね・・・・だから180万で買うのです・・・よりどころを 愛を いえ、そんな贅沢はいわない・・・・可能性を 希望を 未来を・・・

おみくじを結びつけたキッチンにパワーストーンの乱反射 シャガールの色した ひとすじの光・・・・

さびしい・・・

さびしい・・・

思えば、いつもお金で人とのつながりを買っている・・・・

お金がなかったらどんなにもっとさびしいのでしょうか・・・・・

ああああ、贅沢をしてはいけない、お金で人を買うのであれば・・・・

・・・わたしにお金がなくなったら 誰がそばにいてくれるというのだろう・・・・

「人生には落とし穴がそこらじゅうあいている、でも誰かが手をさしのべてくれたら簡単に這い上がれる穴なのかもしれない」

(「闇金ウシジマくん」9巻にあった言葉です、うろおぼえ)

ほんとうに、居場所もなく、自分の身体がはたして有効なのか、安全なのか、よく分からないときがありますね・・・

そしてこのエントリの冒頭に戻ります。

駅員さんがそこにいるだけでわたしはわたしだという確認が出来て落とし穴に落ちないかもしれないと希望を見出す、ほんとうに涙が出るほどほっとするありがたい存在です駅員とは、ほんとうに、ほんとうに。