駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

今日、三丁目で殺人事件が起きた

立 入 禁 止 の その奥に。

今日、三丁目で殺人事件が起きた

わたしが仕事する事務所の近所だ

死後二日くらい経過した 高齢の資産家の女性の遺体が 自宅の和室に 発見された という

今日、この街で殺人事件があった、ざわざわざわ・・・・

もう日の暮れるのも早くなり

暗いですね 暗い・・・

夕食時にはさみしい三丁目

現場は あの あの あのあたりか・・・

暗い夜道を歩いてみた

スケボー少年

犬を連れている女性

バイクの修理をしている男性

高齢の女性たちはつどっておしゃべりをしている

まだ犯人は捕まっておりません

殺人事件のあった三丁目は何かを隠して、少しだけ地面が浮いているような気がして

パーキングの黄色い明かりがまぶしい・・・

ああ、わたしがいちばん 落ち着いてない・・・

現場は どこ どこ どのあたりか・・

やや遠くに 赤い灯りの行列を 見つける

 もしや あそこか・・・

と 歩いていってみると

子供たちの嬌声

それは

トウキュウドエルという大規模マンションの

お祭りだった

子供たち、ねえ、殺人事件、あったの、知ってる??

 ・・・知ってる、知ってる!

 ・・・キャハハハッ!

 ・・・サイコー、ゲンちゃん、サイテーッ!

と、はしゃぎ声が飛び交う

高級そうなマンションの中庭

夏の終わりに溜まりまくった宿題を燃やしに燃やして

エネルギーがあふれすぎるから

踊る 踊る 踊る 少年少女たち

今日、三丁目で、殺人事件が起きた。

そのマンションにそって道を歩いてみた

祭りを過ぎるとさみしいね

門を閉ざした工場が

一級河川の香りのなか そそり立っていた

そのとき、立入禁止のテープを見た。

人はまばらだけど なんというタクシーや車両の多さ・・・。

警察官、すこしだけ。

・・・ああ、ここが、現場だったのか・・・・

・・・塀が高すぎて向こうに何があるのかわからないような巨大な敷地に、ブルーシート。ここが、殺人事件の現場・・・マンションの隣の、工場のとなり、その巨大なる敷地の家で、殺人事件は起こったのだと知った。

今日、三丁目で殺人事件が起きた

帰り道、相変わらずお祭りは華やかだった、キャアキャアキャア!

踊り、叫び、汗を流して、ハァ、ハァ、身体を預けて、疲れて、眠って、そうして今年も夏が終わる、キャアアアキャアアア・・・

踊り、叫び、食べ、食べ、眠り、笑い、食べ、食べ、この子供たちがまた一回り大きくなる、お祭りとはいっぱい食べては大きくなる儀式なのです・・・

まぶしい まぶしい まぶしい・・・何かが・・・・光り、輝き、揺れている、何かが・・・・

今日、三丁目で殺人事件が起きた

もよりの小さな駅は何ひとつ変わることは無く

年老いた駅員が脚立に乗って蛍光灯を交換している・・・あ、あぶない・・・

そして そのとなりの大き目の駅では

衆議院選挙の前日なので拡声器だらけのカラオケ大会

しあわせを実現すると唱える党が悲痛の叫びで歌っている

    おねがいしまああああううううううううう・・・・・

ここも大人のお祭りさわぎ

お祭りなので 強きものが いっぱい食べて 大きくなります

ふいに、

上野千鶴子先生が著書「おひとりさまの老後」に書いていた言葉を思い出す・・・

高齢者がひとりで広い家に住むのを「寂しいでしょうね」なんて言うな。

今日、三丁目で殺人事件が起きた

ついでに夏が終わった

まだ犯人はつかまっていない