駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

置き物たちでいっぱいの道

わたしはただ道に座っているだけなのに

いろいろなひとが

いろいろなものを

置いていった

最初はバナナだったかな

それから、ほんとうは苦手だった牛乳

わたしはそれを頂戴したり

ご遠慮願ったり

ただ道に座っているだけなのに星空も朝も来た

それから日差しも雨も虹も来た

優しいでも意地悪でもなく

通り過ぎたいろいろなひとが

これ、いらなくなったから、と

テレビを置いていったり

教育心理学の教科書を置いていったりした

若い人も

そうでない人もいた

わたしはそれらを楽しんだり

別に楽しくなかったり

にぶくて

なにも

それからもほんとうにいろいろな人が通り過ぎた

バナナのようなオチンチンをくれたひと

未来の概念を含んだ愛の言葉などを添えて

造花の花束を抱えてきたひと

アクアマリンの粒を大事そうな手つきで

わたしにくれたひと

それは国道ぞいの夜明けの色にすこし似ていた

それからもいろんなひとが通過した

国家公務員になるための教科書

日光とか沖縄のおみやげ品

テレホンカードのやま

超高級な 猫のえさ

それから 

ことば 

文字 

なまえ

雪が降ってきた

ことば

文字

なまえ

・・・雪は嫌いだった

積もるから

消えないから・・・

それからいつものように朝が来た

街を歩く人々は身軽そうにみえた

それは人々がほかの人に たやすく何かを明け渡しているからだった

ふとふりむくと わたしには

ありがたく頂戴しましたたくさんのものたちが

・・・消えない!!

マツオカさん・・・ほんの気持ちです・・・

応援を 親切を 

してくれている かのような

絶望的な

消えなさ で

わたしの背中に乗っかっては

 ・・・ああ 頼れる背中だねえ

 ・・・ああ サスガだねえ、頼むよ、やってくれよ

 ・・・ああ マツオカさんしか、頼れないんだよ

 ・・・ああ マツオカさんの背中はいいねえ、安心だよ・・・

 ・・・ああ 感謝しろ 感謝しろ!

と 首を・絞める・締める・締めるったら

もう・・・・

春が来て

雪が溶けても

いただきものは

消えなかった

わたしはただ道に座っているだけなのに

いろいろなひとが

いろいろなものを

置いていった

いらっしゃいませ

置き物たちでいっぱいの道

キャラクター時計のキラキラな音

ただ古いというだけの骨董品

もうわたし

うごけない

 こんなふうにして

 わたしは

 お店やさんに

 なりました

 の♪