駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

いちご畑のブラジャー並木

今日は旅行帰り、午前だけお休みにして、お洋服や靴や下着を買いました。

下着はいつもヨーカドーで買います。

思い出すのは、中二の頃。

薄暗い秋の空、長いざくろの帰り道。

気になることなら、いっぱい、いっぱい、実っているけど、

母はちっともブラジャーについて助言を与えてくれなかった。

そんなとき、

友達のサトーさんが、ブラジャーを一緒に買いにいこうと誘ってくれた。

そのとき買ったブラジャーは、スポーツタイプの、ホックのないもの。

実はわたしは、いまだにワイヤーの入っているものが苦手で、ほとんど持っていない。

 その丘はね、恥ずかしいから抑えておかないと。

 そう、いちご畑、恥ずかしいから隠しておかないと。

さて、きょうヨーカドーで、思春期用のブラジャーが売られてるのを見た。

発達に応じてそれは3段階に分かれているようで、

第一段階は、スリップに似ている、まだ膨らんでいない胸用の、はじめての、こっそりブラ。

第二段階は、膨らみかけてきたときの、可愛らしいお花がついた、オトナのようなかたちの、だけど起伏の小さな、ブラ。

第3段階は、おとなと同じようなふくらみを包み込んで、ワイヤーでちょっぴりメイクするブラ。

・・・わたしは、この、「ちょっぴりメイクする」という言葉に、衝撃をうけた。

メイクする、というのは、別に胸に化粧をするわけではなく、形よく見せるために形を整えるということだと思うのだが・・・・

ああ、女子中学生の胸とは、もはや見せるためのものなのか。

女子中学生はもはや、その小さな胸に仕込むのだ、ワイヤーをグルリと仕込むのだ、

胸とは、かたちよく保たねばならぬものだ、というワイヤーを飲み込み身体の一部にする美少女。

胸とは、誰かに見せるためのものだというワイヤーを・・・

アンダーとトップの差がカップです、それが評価につながるのなら・・・・

目指すは優勝カップ、

肋骨はラタンの箱のよう、どこまでも絞れるものです、

肋骨をどこまでも細く細く絞めて、

メリハリボディを目指します、

お父さんによろこんでもらいたい、

いちご畑の丘を越えて、遠くに遠くに走ってゆくわ、

優勝カップを胸にふたつ飾るブラジャーいちまいの美少女の群れ、

メイクする、メイクする、

ああ、きれいだよ・・・

少女のからだは誰のもの?

もう自分のものじゃないのよ、遅れているわね、と、そんなワイヤーを身体に仕込むことで、ちょっと大人になったような気がするのね。

ブラジャー姿の美少女たちがたくさんゴロゴロしている夕陽の丘を

森影から まぶしく ながめている わたしがいる

ずっと野生児のように生きてきたわたしも、

ほんとうは、そんなふうにいっぱいいっぱい削られたかった。

誰かの意のままに身体を削って磨き上げて塗りたくるってのは

とても気持ちのいいことなのでしょうね。

からっぽになればなるほど、気持ちのいいことなのでしょうね。

ああ、このワイヤーさえ、ごっくんと、飲み込むことが、

出来たら。