駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

AERA「排便」車掌の記事に捧ぐ

秋空に輝く星座のステージ

それは見えない文字で書かれた便せんです

それは車掌の特急便です

ドルフィン、発射!

彼の揺りかごで豊穣する小川のサラサラを聴くわ

生き物はすべて摂取し消化し代謝し発酵するのです

・・・おはようございます・・・

車掌の白いシャツに朝陽が差す

彼の腹部が少し膨らんで・・・

さしこまれる・・・

ああ、悔いが来るんだ、If I were ・・・の 仮定法過去完了

・・・なめらかな体躯の車掌が見える

美しいトルソー、車掌は静止している

・・・そうですとも、わたくしは何でもありません、お客様・・・・

トンネルを抜けると朝のラッシュ、

青ざめた車掌は透き通るチューブ、

いいえ、ひとは静止してはならない、そうでしょう、生きてれば、

みな。

その循環を止めてはならない

大切なのは統制することだ!

俺ストッパ!

俺ストッパ!

 車掌の内部で流れる小川が

   台風 九号 濁 流 抱く竜

 堤防 決壊 奔 流 ブッパー!

   血わき 肉 踊る 盆 踊りの 晩

   水の ふもとの 胸騒ぎ!!

・・・なぜ指令に連絡をしなかったのだと AERAの記事には書いてある

だけど わかる

あなたの便せんには見えない文字で規約が書いてあるのだわ

そうです、倒れるまで仕事を続けなさいと心が叫ぶのでそのようにやってきました

人の助けなど呼ばないで騒がせないで仕事を続けなさいと心が叫ぶのでそのとおりにやってきました

腹痛を起こしやすいひとほど

仕事を手放せないのね

ああ、

あと6分

破裂しちゃいなよ

あと6分・・・・

だめ なのか・・・

俺の身体なのに・・・

いよいよ なのか

ほんとうか・・・・?

 神よ ・・・・

  

・・・わたしは車掌に折鶴をさしあげたいと思った

あなたの腹痛がおさまりますように

神様 わたしに腹痛を下さい

車掌の腹痛を 下さい

それから車掌には新聞紙でこさえた折り紙をあげたい

なにかのときにはこれだって役立つ・・・

まず、ふたつに折って、それをまたふたつに折って、袋になるわ・・・

非常に出来の悪い 袋だけれど・・・・

それは波うつバイブレーション

運と不運のクロスタッチ

残念ながら・・・の波にさらわれてしまうひとが

世の中には たくさんいる

調整できない乱れた音を勝手に放射するピアノの孤独

除夜の鐘より大きな 音で・・・

AERAによれば・・・

いよいよ 間に合わなかった 車掌が

カーテンを下ろし 震える手でベルトのバックルを外す

ズボンは脱いでおられたという制服を汚さない車掌の

放ったものは

物体であり

音楽であり

思い出であり

未来であり

海であり

香りであり

時間であり

漏らした、と ぽつり漏らした車掌の便が

それがいま、ひとびとに届けられます・・・・

AERA編集長のこころも動かしながら

あなたが発射した特急便が いま 空間をこえてわたしに届きます・・・

今夜いたましいすべてのひとびとに

そう、あなたの痛みをわがことのように痛むたくさんの便たちが・・・

東の屋根の真上の夜空を見上げてください

深い秋の夜空にこっそりと集まって

さらさら小川になって

輝いていますよ