駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮が描く東京の風景たち◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

開かずのフ・ミ・キ・ring

そこは開かずの踏切で有名なところ

車も 自転車も 歩行者も

ただ立ち止まって聴いている

カン カン カン を聴いている

左から来るよ って予告しながら

なかなか来ない 矢印のふところから

日差しが来るよ 日傘の行列

もうすぐ赤い列車が届くよ

と 

待っていると

今度は右から来るよ

兆しのような風の音を 右からのわずかな刺激を

感じ取った

踏切が

その赤い矢印を点灯させる

来るよ 来るよ もうすぐ・・・

その右側が到着するころ

左側から・・・

以下同文。

 駅員がひとあし早いジャケットをお召しになって

 かすかな指と指をつないでいます

 やあ、もう夏も終わりだね。

 華麗なるしぐさ

 車掌は運転士とフレンチキッスを

 交わし

 それから出会う

 車掌は車掌と

 ハグを交わし

 それから 駅員は・・・

 そのような愛情溢れる触れあいのわずかな炎を

 消してはならぬと思うのか

 ああ、線香の火、ちいさな灯りを

 守って 守って・・・

 開かずの踏切

 それは車掌や運転士どうしの握手であり

 ハグであり

 キッスであり

 絡み合いであり

 痴話げんかであり

 仲直りであり

 ときには その筋肉質の腰を求めて抱くということ・・・・

 それが 止められないのが

 この 交通渋滞の名所

 ここなのである

 

 夏の夕暮れ 

 バスの行列

 自転車の奥様

 高校生

 開かずの踏切にて展開されるのは

 きみをけっして離さないよ と ささやきあう

 鉄道員のからまりたち

 通さないよ

 通さないよ

 アイスクリームが溶けてきた