駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮の日々の記録◆2018/10/28深夜@新宿二丁目フリーメゾン◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

大陰唇オペレーション!

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・・・紀元前2世紀 滅びた国の名は・・・ダイインシン・・・・

 

ダイインシンといえば

大森・池上通りにあった大陰唇デパートはドン・キホーテになってしまった・・・

 

いや それは 

ダイシン百貨店・・・

 

「かげぐち」といえば胸を痛める悪い言葉だが

「かげの唇」はいじらしい

「それ」を知らない人はいない、え?そうなの?

でもあんまり見たことがなかったし今回のことがあるまでその存在にすら気づかなかった

 

いらっしゃいませ大陰唇!

パチンコ玉の、ジャンジャラリン!

大当たりの玉がそこに入ってゆく、きらめいて!

大宇宙大陰唇大ホールへ

ようこそ!

 

わたしの母校・桐蔭学園も桐光にはない陰をもつ

坂道を登れば夏には木陰の草もしげり

バスの列で立ちすくむ桐蔭生の大陰唇は我慢強く椅子の上で黙りつづける

大我慢 大静止・・・

 

じっとがまんのダイナモ・ダイナマイト大陰唇!

大陰唇ダイヤモンド・ダイカットグラスの輝きを秘めて!

 

・・・そんな ちいさなダイインシン共和国に ある日 異物が住みついた・・・

 

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育つ草の子。 わたしのなかに。

 

これが・・・フロイト先生が言った・・・「井戸」なのか?

 

いやだ なんだろう これは・・・・僕の一部みたいだけど 僕じゃないものが 少しずつ大きくなってゆく・・少しずつ 少しずつ 大きくなってゆく異物を かかえるゆりかご、大陰唇・・・

 

大田区で育ち過ぎた超自我が押し込めた草の種

舗装された道路の下に抑圧されていたイドみず

どこか関係ない町で噴出して

消防団・大変だ!

誰にも言えない秘密の地下水路

暗渠になった小さな川の行き着く果てに育つ草

おしえてフロイト先生、抑圧/否認/置き換え/補償/知性化/合理化/投射/取り入れ/同一視/退避/反動形成/(あああ、心理の勉強、大変すぎる・・・)

 

おしえてフロイト先生

何年もたってから よく判らないものが この身体に育つことが あるのかしら・・・

わたしもなんだかよくわからない

静かに真面目に生きてきました

かるい障がいのある娘さんのこと、手放そうとしないお母さんに対して

「わかりますよ、娘さんのこと、心配ですものね~」

と ほほ笑むとき

大陰唇の草の子が また一皮 膨らんだり

アルバイトしていた福祉施設

後輩の博士論文のための調査票が届いたとき

あー難しそう、松岡さん頼むわよ~と施設長に言われてぎっしり書かれた学術的な文体による質問紙を読んだとき

卓球の台を片付けながら

スカートの奥の大陰唇のその子は また一皮育っていたのかもしれない

 

・・・人の役に立たなきゃいけない・・・

・・・ひとのかげぐちなんて 言いたくないんだ・・・

・・・愚痴も 悪態も・・・言いたくないんだ・・・

・・・いやらしいことも考えないようにしたいんだ・・・

・・・桐蔭学園で先生方に言われたみたいに、きよらかに生きなくちゃ

 

でも 素敵なことがあったの・・・

テレビでスポーツ中継されたアスリートの身体にどきっとした自分がいた・・・

それから先はひみつだけど・・・

素敵なひとには胸がときめくの

 

おしえてフロイト先生

その草は年を重ねても育つものなの?どんなふうに育ってゆくの?

あなた、消滅したはずじゃ、なかったの?

ひさしぶりー、おとなのわたしに、会いに来たっちゃ!

そう、わたしよ、わたしなのよん、ああ、夏、終わっちゃったね!

・・・・よく親にカミナリ落とされた落ち着きがない子供がスカートの向こうでプクプク笑う

 

  あ あ あ こ ろ し て や り た ・ ・ ・

 

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パチンコ玉が、ジャラジャラ・・・・

マージャンパイも、ジャラジャラ・・・

生まれ落ちたときからゲームの卓上にいた

ルールはいまだによくわからないゲームに参加させられた

大三元大四喜・大陰唇!

大田区の大浴場の大根畑!

ダスティン・ホフマン・大陰唇!

大岡山・大病院・大入院・大葬式!

大好きなひとをたくさん見送って自分の身体もずいぶん高齢化の途上にあるものだと気づく

大陰唇の草の子のことは忘れたふりしてずっと大放置していたが

たしかにこのままではプールや温泉や銭湯に行きにくい気もしていたので

医療機関で取ってもらうことにした

大切開・小手術!

大陰唇オペレーション!

大開脚の大M字!

大牛丼いっちょおまちと若い女性医師のワン・オペレーション!

麻酔の海で切り取られてゆく、わたしが、わたしの一部が、切り取られてゆく・・・

 

やすらぐね・・・

なぎの海に浮かんでいるような気持ち・・・

 

・・・自分の余分な部分を切り取られるって、いい気持ちなんだね・・・・

 

・・・身動き取れない海のなかで思う、身体を切ったり変形させたりすることなんて、大したことではないのだ・・・やってもいいし、どんどん、やったらいい・・・「自然のままだからいい」なんてことはなく、自然のままにしておいたら、その「自然」にころされる、かもしれないのだ・・・その草は、わたしの背丈を追い越して、わたしをくるんで、身動きできなくなる、かもしれないのだ・・・

 

・・・ずっと、自然がいい、と思っていたが、ここは人間社会、ほどほどに、草を切って、枝を切って、自分を切って、ゆかねばならないのだ、草にとっては悲しいけれど、人間社会に生きるというのは、そういうことなのだ、切られる痛みより、切られない痛みのほうが、剪定されない痛みのほうが大きいときもあるのだ・・・・わたしの至らぬところもたくさんあるだろう、どうかバシバシ切ってくれ!

 

ふと身体を起こすと 血だらけのガーゼが見えた

 

そうして

少しだけ体積の減った自分が いまブログを書いている

 

抜糸までは風呂に入れないとのこと・・・

風呂イト先生の陰唇分析によれば麻酔が切れたら少し痛みだすかもしれない

自分の見たくない部分を見るのは痛みが伴う

さようなら、草の子。

検体に出される草の子の写真でグリーティングカードを作ってみた。

もう わたしの身体じゃないのね

時は流れて

生き物は朽ちてゆき

置き去りにされてゆくものも多く

愛おしいものをずっと愛おしんで生きてゆきたいけれどそんなわけにはいかなかったの。

前に進むけどいつかまたあなたに逢える気がする。

さようなら、夏も。

 

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