駅員観察日記(はてな編)

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森達也監督「FAKE」を観ました

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11月27日の神楽坂イベントにもご出演くださるドキドキクラブ監督が松岡宮の作品のPVを撮ってくださるとのことで、打ち合わせにお越しくださいました。
しかし・・・打ち合わせの時、オデンらしきものを作りましたが・・・おなか壊してしまったようで・・・悪いことをしてしまった!

 

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ゆうべ 
Netflix森達也監督「FAKE」を観ました。
佐村河内守さんの密着映画です。
感想を率直に言うと・・・
守さんが魅力的とすら感じてしまった・・・。
猫はかわいいし奥さんは素敵
守さん シンセ一個で作曲なさっています♪ ←ネタバレか?
これはシンセの映画かもしれない
音楽を愛する人の なだらかな世界が広がっており
もしも自分が撮ってたらこりゃあ佐村河内さんにほれてしまうかもなぁ・・・。

わたしのそういうところが だめなところです。

FAKEについてあれこれネットでレビューを見ているうちに
ドキュメンタリー映画における 被写体との関係のあり方は
研究調査のフィールドワークや質的研究などは違うのかもしれないなぁと思いました

フィールドワークでは 調査相手への調査動機は 
基本的に好意に基づくものと思っていました

たとえば、岡壇(著)「生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある」という、最近同業者の間で話題の良本があるのですが、その本を読んだ時の感想に こんなことを書いていました。

生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある

生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある

 

 

 「自殺率の高いA町は匿名で、自殺率の低い海部町は実名。海部町のことは、ほめちぎりです、自分が調査に行って名前を出す(自分にとってヨソの)市町村のフィールド調査は褒めなくてはいけないのかなと思ったりもしました。」

 

これは そのことを批判しているのではなくて・・・
何かを調査したり撮ったりするときその対象に「失礼のないように」「嫌がられないように」「悪意を持たぬように」「好意的に」「ほめるように」調査したり撮ったりするのが礼儀かと・・・わたしはついそんなふうについ考えてしまうのです。

自分のそういう考え方は教育のなかで培われたものかもしれないし
生来の気の弱さかもしれないが
フィールドに入っているうちに相手に感情移入して支援者や職員になってしまう
理解者になってしまう
ついつい 役立とうとしてしまう
そして距離感はグダグダになって
観察はおしまい

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ドキュメンタリー映画は 違うようです
森達也監督は 撮った後は基本的に被写体とは合わないそうです
相手の陣地に入っても相手の術中にはまってはいけないのかもしれない・・・ 
撮るぜ 撮ったるぜ という視点をぶれさせてはいけないのかもしれない・・・
その撮影ぶりがすごいなと 思います

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この「FAKE」には テレビ番組作りに関するメッセージがかなりありました
最近知り合いになった旅人がおすすめしてくれた漫画「電波の城細野不二彦」もテレビ業界のことが書いてある漫画で、同じようなメッセージがありました

番組にもよると思うし
うろ覚えで わたしの言い方になってしまうのですが
テレビ番組を作るとき 何か中心に言いたいことの柱があるわけではない
その場 その時 その人 それぞれの場で 
今のテレビが欲しているコンテンツを実現すべく全身全霊をかけて応えているだけ
そのために 柔軟に ころりころりと対応しているのだけ
そんなメッセージ 

真実などもともとないという前提のもと
目をひいて面白く見せるためのお化粧みたいなもので映像はできていて
そこに真実があるとか無いとか問うのは本質的でない
そんな価値観のあることを知りました

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ずいぶん昔のこと 
障碍者の会で テレビに取り上げられたけどあの取り上げ方はひどかった、障碍者への愛がなかった みたいな愚痴を聞いたことがありました
テレビに取り上げられるとき
取り上げられる対象への愛など そもそも 期待できないのかもしれません
そういえば 自分も10年前 テレビに出たことがありました
そこまで不快な思いはしませんでしたが
それにしても ディレクターさんとかは 
テレビに出ることの影響とか アフターケアとか 
あんまり考えないものなんだなぁと 思ったりしました

めざすべきは
賛否両論を引き起こし「刺さる」映像
よい絵 よい映像 驚くべき映像
世の中にアピールして話題になる映像・・・
なのかしら

表象と情報に満ちたこの世界で
グレーなFAKEを生きることについて
やけに無自覚な自分に気づかされました

 

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来週 ドキドキクラブ監督が松岡作品のPVを撮ってくださることになりましたが
この「FAKE」を観ておいて よかったです
映像には嘘がつきもの
映像には演出を施してしまうのが ふつうだと わかりました
うんこさせられるかしら
何をさせられるんでしょうか
頑張ったFAKEの演技の果てに
どんな 何かが 残ることでしょうか
怖い気がしますけれど、逃げずにがんばりたいと思います。

 

おやすみなさひ。