駅員観察日記(はてな編)

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駅員に抱かれる夢を見た

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そして駅員はわたしの手をとった

雪のちらつく寒い日に

大柄にはみえなかったが その駅員の手の力はとてつもなく強く、駅員の唇が近くに見えたが そこからの言葉は無く

ぎゅうぎゅうと駅員は両手でわたしの両手首を締め上げた

わたしは何かいけないことをしたのだと感じた

だけどそれが何なのか

よくわからないまま

右手を駅員の左手に

左手を駅員の右手に

預けたまま 駅の柱に磔にされていた

・・・お客さん あなたの穴を ふさぎます

やっと駅員の唇が動いた

近づいてきた駅員の顔は白く 言葉とは裏腹にところどころに穴があいていた

女とは違う 男の顔だった

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・・・・お客さん これを 待っていたのでしょう・・・?

駅員はそう言ってわたしに唇を重ねてきた

駅員の唇は冷えていたけれど びっくりするほど柔らかだった

目を 閉じたら・・・もう体はなくなってしまうかもしれないと思った

だけど いつも それを待っていた

寒い日には星座がきれいで・・・そんな日には 駅員の唇を夢見ていた

 

・・・お客さんの身体にはエネルギーが足りないようですね・・・・

 

駅員はわたしの両手をふさいだまま 顔を斜めに傾けて 舌をさらに深く入れてきた

気温はどんどん下がり 耳たぶをかすめて雪が落ちる

目の前にあるのは ああ 制服だ・・・

まちがいなく あの 遠くから焦がれていた エンブレムだ・・・

なぜこんなに近くにいるんだろう・・・

小柄な男性と思っても力がものすごいのはどうしてだろう・・・

制服の夜の宇宙に吸い込まれて

もうわたしなど小さく折りたたまれて

折り紙の鶴のように

燃え尽きてしまってもいいのです

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駅員に抱かれる夢を見た

自分で自分の胸をまさぐるとき その手はわたしの手だけれど駅員の白い手袋でもある

お客さん・・・お客さん・・・

自分で自分の胸をまさぐるとき それは駅員のストライプのネクタイをまさぐっているのだ

ああ 駅員にだって穴があいている

男としての男のあなが開いており 駅前の天丼屋さんでその穴をふさいだりする

駅員が駅員だけならよかったのに

駅員はふいに男であるところの隙を見せる

わたしのエネルギーが切れそうになると

駅員の制服の隙間からは何本もの白い手袋が生えてきて 

わたしの両手首を つかむのだ

ねじりあげ ねじりあげ こきおろし なじり・・・

愚かな女!この瞬間を待っていたんだろう・・と駅員はつぶやいて

唇をあわせて朝を待つ

夕べもわたしたちはともに過ごした

始発電車の時刻まで

穴と穴をあわせて あたためあっていた

氷のベッドで 溶け合っていた