駅員観察日記(はてな編)

◆ポエトリーアーティスト松岡宮の日々の記録◆このブログはアクセスカウント以外のアクセス解析をいたしません◆

町田手前のサプライズ★

そして その美しい車掌は しゅるららと手袋を外す・・・

しゅるるるらららら・・・

厳しい表情に似合わぬ 柔らかそうな手を している

・・・これから 後ろのほうの車両に 車掌が参ります・・・ 

・・・ご用のある方は お声をかけてください・・・

ガチャリ。

鍵のかかった車掌室を後にして

緩やかに客車に進み行く車掌

その整った後姿を・・・

・・・乗客の誰もが見ているよ

ああ、車掌とは、なんて美しいのだろう・・・

親子連れがほとんどを占める、この小田急線の10両目、

新百合ヶ丘を出たあたり、

ああ、光という文字に似た車掌が、歩いているね・・・・

カーブのゆれに逆らわずに体を左右に躍らせて

10両目から9両目へと向かう車掌、

その制服のストライプから夢のシロフォン、歌いだす、

神の楽器だ、小田急の車掌、

みんながあなたの冷たげな表情と

それから 柔らかそうな指先を

見ていた

 さて、この話はここで終わらない

 また10両目に戻ってきた車掌は

 その柔らかそうな指に 何やらカードを持っている

 よく見るとそれは ロマンスカーの写真が

 印刷されたカードだ

 そう・・・その冷徹な表情の車掌は・・・・

 わたくしのブロマイドを差し上げます・・・

 と、子供客に 小田急のカードをプレゼントしていたのだった!

 町田手前のサプライズ

 微妙に義務的な表情は照れ隠しなのか

 ぎこちない手つきで

 子供たちに 

 ゴールデンウィークだから

 ロマンスカーカードのプレゼント!!

 わたくしはいま 子供に愛されている・・・

 子供たちは わたくしのことが 好きである・・・・

 わたくしは子供に 当然 愛される・・・・

 

 ・・・拒絶される可能性などないかのように

 子供たちに向かって差し出される

 車掌の自信にみちた指先

 ・・・子供は驚きのあまり声をなくしている

 親だけが嬉しそうに、ほら、車掌さんに、お礼を言いなさい、と

 車掌を見上げて上気する

 さきほどまで遠目に見ているだけだった美しいその車掌が

 いま子供の目の前にひざまづき

 プレゼントをくれる・・・

 なんて・・

 そしてその車掌は

 10両目にいるすべての子供にカードを配り終えた後

 静かに車掌室に入り

 ガチャン、

 フー、

 とひとつ息を吐いた

 それから すかさず 手袋をはめた

 まるで何かのスイッチを入れ替えるみたいに

 しゃららりりりん!

 彼が手袋を着用した

 すると

 もう 子供たちにカードをプレゼントした車掌は

 どこにもいない

 白手袋をはめた車掌

 安全を守る

 なんて 冷たい

 横顔

 ところで

 

 わたしの目の前は素通りでした・・・。

 ◆   ◆

 まあそんな感じの休日を過ごしました。いろんなことが押し寄せているわりに現実逃避してぐたぐたとやっています。きのうはTXに乗っていました。わたしがTXに乗るといつも雨です。TXの駅員のスラックスって色も形もサラリーマン的だなと感じたりしました。夜遅いと本数が減ってしまいますね。でもTX大好きです。