駅員観察日記(はてな編)

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Ekiin Mode

駅員詣での冬休み。

小田急は、制服は変わりましたが、コートは前と同じでした。

紺色で、厚手の、手首に青の2本線が入っている、どっしりしたコート。

今日はそんなわけで駅員さんを浴び浴びに

・・・鳩がコンコースで、ぽっぽらぽう。相模大野の駅の鳩、誰か出してあげてください。

小田急線の急行の車掌さんは、駅間が長いときにうしろ4両の客車を歩き回ってくれます。

あっ、車掌がわたしの足先を通る・・・・シャラリシャラリ、ありがたいありがたい、と下を向くわたし。つやつやの靴、制服の背中は・・・黒い!

ああ、小田急もずいぶん黒い制服になったものだ。

そして、にぶいレッド系のエンブレムと、手首の金色の線が、シャラリと音を立てている。

鍵を取り出して車掌室に入る瞬間、盗み見た車掌の髪!

その制服よりもっともっと黒い、髪。

ああ、なんと黒い・・・・髪・・・・

熱い!

黒髪の火柱がすごい速さでわたしのもとまで一直線に野を焼き林を焼き森を焼き一直線に襲い来る熱い熱い火柱、それが黒い制服にこめられた美しい黒髪だ。

ああ、ちゃんと見なかったが、あの黒い髪が後ろ4両を歩き回って、乗客のすべてに刻印をしていたのか。

わたしのなかで黒い髪の車掌は6本足の生物となり、すべての乗客をスキャンして張り付く、危ないものをカバンにかくしてはいないか?と疑心暗鬼になる車掌のくびれたジャケットのライン、曲線が、わたしのからだにさえも張り付いて、べったりと乗り込んで、わたしを通過してしまう。いま、車掌を見てはならない。火傷してしまう。車掌の姿はあまりに切り絵のシルエットだから、それを見てしまったものには、罰が下るのだ。

そして思い至る。

駅員とは刻印をされたものなのだ。

金色の袖口のライン。

駅員とは、鉄道員とは、身体に痛々しい刻印をされたものであるのだ。

動きのすべてが安全確認

思いのすべてが視差故障

端正な外見だけではない、行動を支配する筋肉すべてに、刻印を施された美しいひとびと。よく見ると、頬にも切符切りでパチンと空いてしまった穴があるのではないか?順ずると殉ずると準ずるはすべてよく似て駅員のような言葉ですね。ああ、若い日に、若い体に、柔らかでみずみずしい肌に、熱い刻印をされて、駅員となる、境界線のなかった青年のことを、さようなら、さようなら駅員。イルミネイション・ルミナリエ。終点の駅でどろどろしているからだのわたしは、きっときっとちょっとの間、あなたにあなたに抱かれていました。

今夜 コンドームに入れて食べよう、バニラアイスを。