駅員観察日記(はてな編)

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スローライフのおともだち

東急電車にある「スローライフ 知っている・・・ やったことなし」みたいな広告をみて、なにやら悲しい気分となる。このポスターはその後ろで奥さんみたいなひとが「・・・いくじなし」とか書いていて、ますますの腹立ちを誘う。

スローライフは新幹線に乗って送迎付きで東急ビッグウィークで那須塩原とかに泊まることなのか、そして温泉に入って豪華なメシを喰らい朝早く起きてツリしてサイクリングしてテニスすることなのか(・・・うむ、何だか楽しそうじゃないか!行きたくなってきたぞ!)、わたしはそれを否定しないし、自分もやりたいけど、でもそれは短い時間に効率的に詰め込まれた休日の楽しい遊びであって、それ、スローなライフじゃないように思う。

スローライフはここにある。この東京の、池上線のなかに。

それは切り取られた日々の行為じゃなくて、行為を行わせる主体となる駆動輪だ。鈍くてのろまな駆動輪のアプト式のはがゆいエネルギー。こんなわたしが速く走ったら死んでしまいますアプト式。行き場所のないおじさんがコーヒーで粘る喫茶店。なんらかの障害で自宅待機になってもう誰からも呼ばれないな、呼ばれないひと、学校なんて行きたくないな、でも一日1時間なら行ってもいいよ。ああ、お茶でも飲もうか、わたしはいつでも、いつでもいいです。こんなに時間があるなんて。スローライフ。知ってるぞスローライフと失業者の言い。これで奥さんにも「いくじなし」なんて呼ばれずにすむ。

しかし勤労は素晴らしい。東急の社員がひたすらに働いた汗がビッグウィークになる。りんどうの花が揺れている、それはわたしが数年前に植えた。東急あなたの理想とする世界がルネッサンス絵画の平らかさでわたしたちに迫ってくる。東急、はたらく、働く、東急。クオンティティじゃダメなんです、それが東急クオリティ~~。

東急の会社に、仕事が遅くて遅くてイライラさせるようなヤツがいたら、それはスローライフの生ける象徴、身体で表現する東急の理念、どうか、那須塩原に咲く花と同じようにやさしくしてやってください。そしてもしも、愛する旦那がスローライフにはまったあげく会社でもノロノロ仕事になり遅刻の常連になったら、そして家にずっと居ることになってしまったら、奥さんよ、嗚呼わたしの夫がやっとスローライフを理解したわ!!と、褒め称えてやってください。